会社のIT部がごたごたしていてなにやら気分的に大変そうなパトリックの気分転換に、水曜日は車でちょっと遠出しました。いつも仕事の話は滅多にしない人なのに、ここのところ会社で何があった、誰が辞めた、という話がちょくちょく出てきます。ご本人はそんなゴタゴタを高みの見物という姿勢を堅持しようとしているようでも、端から見ているとちょっとお疲れ気味な雰囲気だったので、車で30分くらいのところにあるギリシャ料理店までドライブに誘ったのです。いい奥さんじゃぁありませんか(笑)。Golf沿いにあるミコノスというレストランで、新鮮な魚介類を食べて、そのあとはもう少し北のほうにまで足を伸ばし、数年前にできたモール兼新興住宅地の中にある湖の周りの遊歩道をお散歩してきました。この遊歩道、かつてはイリノイ中に広がっていたプレーリーを再現し、なるべく人の手を入れないで管理しているという最近流行のゼロ・スケイピングを取り入れていて、夏になると背の高いプレーリーの草が繁茂し、黄色やピンクの色とりどりの花が咲き乱れ、とてものんびりできるところなのです。蓮の浮かぶ人造湖に水鳥の群れが重たげな羽音をたてて着水したり、大きな青鷺がじっと魚を狙っていたり。九時を過ぎたあたりから一気に暗くなり、すでに中空に昇っていた半月の怪しげな光も、みるみるうちに透き通った銀色の光に変わって、時折いる虫の大群を避けつつ歩いているだけで、癒されます。パトリックもすっきりしたみたいで、帰りの車の中ではいつものおちゃらけ男に戻っていました。よかったよかった。
よくなかったのは、ミコノスで出てきた大量のカラマリ。ギリシャの紺碧の海に真っ白な船を出して魚を捕っていそうな雰囲気のヒゲ面のウェイター氏、私が頼んだのはフライパンでグリルした赤ちゃんイカだったのに、なぜか衣を付けて揚げたカラマリを盛ってきてくれてしまいました。なんだか英語が苦手そうな感じのおじさんが頑張ってウェイターをしているので、文句を言うのも申し訳なくて、そのままいただきました。おいしかったんだけど、何せイカちゃんの託児所全部揚げちゃったんじゃないの?というこの量。とてもじゃないけど食べきれません。半分以上はお持ち帰り。さてこれをどうするか、と悩んだのが木曜の夕飯。そのまま食べたって二日目のイカの唐揚げなんておいしくないし。
で、こうなりました。衣がへなっとしたカラマリ君たちはオーブントースターで衣のべたべた感がなくなるまで軽く暖め(暖めすぎると固くなるはず)、オリーブオイルをかけて同じオーブンで焼いておいたサマー・スクワッシュと合わせてお皿に盛ります。その下には、海外在住の日本人の強い身方、ベトナムの紫蘇を敷いて。(このベトナムの紫蘇、表が緑で裏が紫という、一枚で二度おいしい的彩色で、日本の紫蘇をもう少し強烈にしたような味がします。日本スーパーで十枚一束で売っている紫蘇よりずーっと安くて、どっさり入った大袋で買うので、好きなだけ使えて便利。お高い日本の紫蘇なんて、とてもじゃないけど飾りには使えないもんなぁ。英語ではpink mint、ベトナム語の音声表記ではtia toとなっておりましたよ。)その上に辛みの少ないサラダ用のタマネギの薄切りと、ちぎったベトナム紫蘇、さらにシラントロー(パクチ)をこんもり盛って。
ギリシャのイカちゃんに合わせるソースは、タイ風にしてみました。スゥイートチリソースとライムの果汁を半々くらいで合わせたものに、さっきのタマネギとシラントローの一部をみじん切りにして加え、先日Voloのアンティークモールで買ってきた怪しげな「九谷造」の小さなお茶碗に入れます。薄い青緑のガラスの鉢に、橙色と白のお茶碗がきれいに映えて、なかなかよろしい。これで誰もこのイカ君たちが昨日までギリシャ人だったとは気付くまい。華麗なる国籍変換、軟体動物編。いや、別に気付かれたっていいんですけどね。そのまま使うと甘過ぎることもあるスゥイートチリソース、ライムと混ぜてさっぱりになりました。これは覚えておこうっと。
おまけ。このパソコン、今までずっと英語しか書いていなかったので、日本語変換が赤ん坊並み。一番イライラするのが、「この」が常に「粉の」と変換されるところなのですが、時々笑っちゃうこともあります。さっきも、ガラスの鉢に橙色と白のお茶碗がきれいに「生えて」ました。最近で一番笑ったのが、「たたき梅」と打った時に「叩き埋め」と変換されたこと。さすがアメリカのマック、CPUの随までバイオレンスがしみ込んでます。恐っ。
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