2007年05月31日

忘れられた菜箸

ニューヨーク・タイムズに、最低限の台所用品を二百ドル以下でそろえる、という記事が出ていました。包丁なんか十ドルの安物で十分、とか、まな板なんてプラスチックでよろしい(そうすりゃ食器洗い器で洗える)、とか、結構ラディカル(?)なことも書いてありましたが、料理をしないので有名なアメリカ人向けの台所用品にしては、結構そろっているかな、という印象です。

その中で、台所や食をめぐる文化の差を決定的に感じてしまったのが、「何にでも使えるトングを一つ」というところ。私だったら絶対菜箸!ですが、やはり東アジア以外の人に取っては、トングであって菜箸じゃないんでしょうね。ソースを混ぜることから、野菜を和えたり、炒めたり、卵を溶いたり、果ては天ぷらだってできてしまう、考えてみれば菜箸ってすごい。ひょっとすると私の台所用品の中で一番活躍しているのが菜箸かも。(鍋つかみが見当たらないと、菜箸でベーキングパンを引っ張りだしたりしてるし...でもこれは少々無手勝流ですね。)スペインでホームステイしていたときに、「日本料理を作ってよ」と言われて鮭の混ぜ寿司を作ろうとしたものの、菜箸がないので往生したこともありましたっけ。薄焼き卵を作って上に載せようと思ったのですが、とてもじゃないけどフォークで薄焼き卵はできませんでした。

そもそもアメリカは、世界中からの移民が寄り集まって住んでいる国。さすがに第三世代ともなれば食生活もアメリカ化してくるとはいえ、そんな多彩な食文化が混在する国で、「台所に最低限必要なのはこれ」なんて断定的なことを言ってしまっていいのかしら、と思わないでもありません。イタリア系アメリカ人なら「なんでパスタメーカーが入ってないんだ!」と思うでしょうし、アラブ系アメリカ人なら「なんでスパイスを碾く石の器が入ってないんだ!」と息巻くかもしれません。記事は、ナントカ系が頭に付かない、単なる「普通のアメリカ人」向けに書いてある、ということなんでしょうが、同じDining and Wineのセクションで多彩な食文化を喜んで消費しているようなニューヨーク・タイムズに載っている記事だと思うと、なんだかなぁ。

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2007年05月28日

豚の角煮でメモリアルデー

ミツワ(シカゴ郊外の日本スーパー)で豚のバラ肉を見つけたので、All Aboutにあったレシピでヴェトナム風豚の角煮を作ってみることにしました。豚の角煮を作るのすら初めてなのに、何も最初からエスニックにしなくても、とも思いましたが、このあいだ書いたココナツから作った南ヴェトナムのカラメルソースを使ってみたくて、つい。

カラメルソース以外にお砂糖が大さじ三杯も入るので、こんなに入れて大丈夫なのかしら、と思いつつ、初めてなのでレシピ通りに作ります。豚肉はナムプラー大さじ一とお砂糖大さじ一に、カラメルソースを混ぜたものに漬けておきます。ニンニクの薄切りと黒こしょうで味を引き締めます。冷蔵庫で一時間ほど寝かせたあと、フライパンに油をしいて、豚肉の表面に焦げ目をつけます。漬けだれがはねて大変でしたが、台所の隣のコンピューター・ルーム(本来はダイニングなのですが、窓とコンセントの配置がいいので、書斎兼コンピューター・ルームに使っています)にまで芬々と漂ういいにおいに惹かれて、パトリックが台所にやってきました。ナムプラーとカラメルの焦げた匂いが最高で、これならおいしい角煮ができそう...

漬けだれの残りにナムプラー大さじ三、お砂糖(まだまだ入ります!)大さじ二を加え、別の鍋で暖めます。そこに焼き目をつけた豚肉を投入し、それが半分かぶるくらいに水を加えて、コトコト煮ます。昼間から作り出して時間があったので、豚肉に火が通ったところで火を止め、味をなじませてみました。煮返した煮物がおいしいことにヒントを得て。そのあいだにゆで卵を作って、最後に加える準備です。

Vietnamese Simmered Pork

五月の最後の月曜日は、アメリカではメモリアルデーという祝日で、皆さんお休み。庭でバーベキューをするのが定番らしく、そこらじゅうからおいしそうな炭火の匂いが漂ってきます。しがないアパート住まいの身、我が家ではバーベキューはできませんが、ご近所さんがわいわいとやっているのが聴こえてくると、なんだかビールが飲みたくなってしまいます。ええいっ、というわけで、五時からビールを開けて、食事の準備を始めてしまいました。アスパラを油を引かずにフライパンで焼き付ける隣で、厚めに切ったサツマイモを焼きます。これに焦げ目がついたところで、角煮の鍋に加えて、味付け。ヴェトナム風の角煮なのに、角煮=鹿児島=さつまいもという連想に歯止めがかからず、おいしそうなので投入。最初は素揚げにすることも考えましたが、しつこくなりそうなのでただグリルにしました。

出来上がったところで、再び乾杯。今日のメニューは豚の角煮(さつまいもと卵入り)、新鮮アスパラのグリル、それにしめじと小松菜の中華炒め。バーベキューができないのは寂しいですが、涼しい夕方の風に吹かれながら飲むビールは最高でした。面白かったのが、角煮に入れたゆで卵。甘みより塩味のほうをたくさん吸ってしまって、なんだかしょっぱくなってしまったのです。子供のころに読んだ『こまったさんのオムレツ』に出てくる、「シオハタマゴニキキスギル」をひたすら繰り返す妙な大鳥を思い出しました。本当に、シオハタマゴニキキスギルんですね。出てくる料理がおいしそうで、何度も何度も読み返した記憶がありますが、今の子供たちにも読まれているのかしら。

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ミツワ
100 E. Algonquin Rd., Arlington Heights, IL
(847)956-6699

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2007年05月26日

ニンニクの葉っぱが旬!

Young Garlic日本ではよくニンニクの芽を食べていました(さっと茹でて、ナムプラーとスウィート・チリソースで和えるのがお気に入りでした)が、こちらではなかなか見かけません。そのかわりに「今が旬!」とばかりによく見るのが、まだ若いニンニクを丸ごと掘り出して、束にしたもの。普通のスーパーでは滅多に見ませんが、五月末になってあちこちに出現しだしたファーマーズ・マーケットに行くと、どこのスタンドでもごっそり山のように売っています。一体どうやって食べるのかしら、と思って手を出さなかったのですが、今日今年初めて行ったエヴァンストンのファーマーズマーケットで、勇気を出して買ってみました。六十センチはあろうかという長〜い茎の若いニンニクが三本で、$3.50でした。こちらの物価からするとかなり高めですが、まだ根元についた土が湿っているくらいの新鮮さなので、ま、たまにはいいかな、と。

切ってみると、えも言われぬ緑の匂いと、淡いニンニクの香りがふわぁっと漂って、早くもお腹が空いてきます。鋭いサトウキビの葉のように見える葉っぱも、触ってみると意外と柔らかくてジューシーな感じなので、香りを殺さないようにさっと炒めてみることにしました。卵も入れて、ニラ玉風に。人参を薄切りにして、ニンニクの葉も二センチくらいの幅にざっと切ります。

中華の基本、たれは先に作っておきます。2004年くらいに賞味期限の切れた(おいおい)オイスターソースに、醤油と砂糖を少したし、黒こしょうも加えます。これができたところでフライパンに生姜をたっぷり炒め、香りが出たら人参、ニンニクの葉の順に炒めます。ニンニクの葉の緑が濃くなって、しんなりしたところに溶き卵を加え、たれも入れて、あとは卵が固まれば出来上がり。

醤油ベースのたれのせいでなんだか色みは悪くなってしまいましたが(しかも卵に火が通り過ぎ)、ニンニクの香りがしっかり残った、おいしい炒め物になりました。根っこのところがまだ残っているので、これをどうするかが問題です。パトリックは、普通のニンニクみたいにアルミ箔に包んでオーブンでローストすればいいんじゃないの、と言っていますが、まだ若いニンニクだし、はてさてどうなのか。薄切りにしてサラダなんかにしたら、匂いがきつすぎるかしらん...。南蛮漬けなんかのタレにしてもおいしいかも。う〜ん、夢は広がります(笑)。

Stir-fried Young Garlic with Eggs

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Evanston Farmers Market (リンク先に地図もあります)
University Place & Maple St., Evanston, IL
毎週土曜の朝、7時半から1時半まで。すぐ隣にあるMaple Street Parking(大きな屋内駐車場です)の駐車料金が、ファーマーズマーケットの隅にある機械にチケットを通すと、タダになります。近所のパン屋さんも出店しているので、朝ご飯を食べずに来て、スコーンやクロワッサンをぱくつくのも楽しみの一つ(うちはいつもこれです)。

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2007年05月25日

ダウンタウンのおいしいワインバー

郊外に住んでいる私の両親にとって、ウィッカーパークやレイクヴューのようなおしゃれなレストランのたくさんある地域は、気にはなってもなかなか行けないところです。駐車場の問題もあるし、かといって公共の交通機関を使って行けば、一度ダウンタウンに出て、それから戻る形になってしまうし、で、億劫になってしまうのも分かります。距離的には遠くても、逆にダウンタウンに出るほうが楽だったりします。そんな両親が都会に出てくると(笑)、せっかくダウンタウンに来たのだから、なにかおいしい、変わったものを食べたい、ということになるのですが、困ったことにシカゴのダウンタウンにあるのはほとんどが超高級料理店か、大して面白くもないどこにでもありそうなレストラン(しかも往々にして高い!)。アメリカ人でもこう思っている人は沢山いるんじゃないかと思いますが、ダウンタウンでおいしくて、肩の凝らない雰囲気で、かつ良心的な値段のレストランを探すのはなかなか大変なのです。

Table Setting at Avecそんなダウンタウンで、自信を持ってお勧めできるのがAvec。とあるシカゴの女性向けの情報誌でインターンをしていたときに、過去の記事の中から見つけたお店なのですが、ちょっとおしゃれだけど気取らない、かつおいしい料理を出してくれる、何とも嬉しいワインバーです。場所も、郊外通勤列車Metra(メトラ)の、Oglvie駅のすぐ裏、という便利な立地で、ダウンタウン探索の後にちょっと寄ってお腹を満たすには最適です。

このAvec、Blackbirdというシカゴでは評判の高い(こちらはかなり高級)レストランの弟分のような存在で、Blackbirdのオーナーやシェフが考案した独創的な料理を、より気軽に食べられます。ウナギの寝床のような細長い店内には、カウンターが一つと、これまた細長い木のテーブルが壁に沿って並び、隣に座った人と肘付き合わせて飲む、という方式になっています。仕掛けは居酒屋のようですが、自然な色の木と、緑のガラスを中心とした店内は、とてもモダンな空間。メニューには、フランス、イタリアにスペインを中心とした百種近いワインに合わせて、地中海を囲む国々の料理にヒントを得た創作料理が、大皿と小皿に分かれて並んでいます。

Carafe of Caldoraここでは、タパスバーのように、大人数で行って適当に見繕って注文、出てきたものをみんなで分けて食べる、というのが正しい食べ方。周りを見回しても、みんなそうしています。料理を決めて、ウェイトスタッフに聞くと、どんなワインが合うか教えてくれます。我らがウェイター君の勧めに従い、私たちは、ペッコリノというチーズみたいな名前のブドウから作った、カルドラというイタリアの白ワインで始めることにしました。飲んでみると、さっぱりと辛口で、かといってつんけんしたところがなく、後味はかすかにフルーティー、とてもおいしいワインでした。小さなカラフェで頼みましたが、辛口白ワイン好きの私としては、大きなほうにしておけば良かったかしら、と思ってしまいました。

私がAvecに行ったのは二度目でしたが、平日の五時半頃にもかかわらずほとんどの席が埋まっていて、しばらくすると列ができるほどのにぎわいでした。(ダウンタウンのワインバーなので、ひょっとすると平日のほうが混んでいるのかもしれません。)そんなこともあって料理が出てくるのには若干時間がかかりましたが、ワインを飲みながら周囲のおしゃれなお客さんを観察したり、一緒に行ったパトリックと彼のお姉さんと下らない話をしているうちに時間はあっという間に経ってしまいます。最初に出てきたのが、スモークした豚肉とブラック・アイド・ピーを使ったサラダ。一緒についてくるフォカッチャ風のイタリアンパンがとてもおいしくて、何度もお代わりしてしまいました。

Escarole Salad and Rustic Bread

さっぱりしたサラダと一緒に出てきたのが、ブランダーデというフランスのクリームソースのようなもの。塩漬けにした鱈を戻して、じゃがいもを加え、牛乳や生クリームで煮込んだ、かすかに潮の香りのするリッチなクリームを、かりかりに焼いたトーストにつけて食べます。なんだか知らずに頼んだのですが、これが大当たり。カロリーやらコレステロールやらを考えると、とても食べられた代物ではありませんが、塩漬け鱈に生クリームがとにかく良く合って、これだけあればパンをいくらでも食べられそうでした。塩漬けの鱈はなかなか手に入りませんが、塩鮭なんかで代用できるのかしら、なんて考えつつ食べました。

Brandade Homemade Red Wine Sausage

ここでワインを赤に替えて(銘柄は忘れました)、次の皿を待ちます。しばらくして出てきたのは、赤ワインを使った自家製ソーセージに、ピスタチオと黒ぶどうのプリザーブが載ったもの。ローズマリーの香りのするポレンタにのっていました。味の組み合わせ的にはそんなに感動するほどではありませんでしたが、お肉の粗挽き感が、やっぱり自家製な感じでなかなか。

最後はタスマニアの鱒をケイパーでソテーしたもの。ちょっとぴりっとするスパイスで味付けしてあって、臭みもなくおいしく食べられます。マスタード・グリーンという独特な味のする野菜と一緒に。上にのった素揚げのレモンが「!」でした。

Tasmanian Trout with Chili Ginger Sauce

Avecでは頻繁にメニューが変わるので、私たちが食べたものがいつもメニューにあるとは限りません。(前回行ったときに食べた、ホースラディッシュとパースニップのピュレとコクのあるチーズにルッコラがごっそりのったブルスケッタがとてもおいしかったのですが、豈図らんやそれは既にメニューから消えていました。)大のお気に入りの料理ができてしまうと辛いところですが、毎回違うものが試せるのは嬉しい、とあって、これも一長一短。基本的には何を頼んでもおいしいんですけどね。今回私たちが頼んだのはみんな小皿料理でしたが(サイズ的には日本の小さめの一人前くらいの量があります)、他のグループのチョイスを横目で見たところ、ピザやパスタなどの大皿料理もおいしそうでした。小皿は8〜10ドルくらい、大皿は12〜15ドルくらいで、四人で小皿を四つ五つ取れば、かなりお腹いっぱいになります。今回はみんな腹ペコだったこともあって、三人で85ドルとちょっと高めになりましたが、これでワインもコーヒーもデザートも入っているんですから、文句は言えませんよね。

大皿と小皿以外にも、好きなものをチョイスできるサラミやチーズのプレートなどもあります。チーズのプレートを頼むと、そのチーズに合わせて杏のジェリーやナッツといったおまけがついてきます。う〜んおいしそう。シカゴのダウンタウンに行くときには、ぜひ試してみてください。

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Avec
615 W. Randolph Street
312.377.2002

Oglvie駅からだと、駅の西側の通りを北上して、Randolphで左折して西に向かいます。そこから数ブロック行った左側(南側)の、大きなガラス窓のお店です。ループからなら、Randolphをひたすら西に進むだけ。簡単です。

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2007年05月24日

ヴェトナム料理の秘密兵器発見!

物凄い調味料を見つけてしまいました。

Coconut Thin Sauce

Hマートの東南アジアのソース類を売っている通路で、何気なく手に取ったCoconut Thin Sauce。原材料を見ると、「ココナツジュース、水」とあくまでもシンプルで、ココナツ風味のソースなら面白そう、と買ってみました。(私はバンコクに住んでいた子供の頃からココナツ大好き人間なので、ココナツと見るとついよだれが...。)300グラムで$1.19でした。

家に帰って早速封を開けて、舐めてみると、残念ながらココナツの味は全くしませんでした。Thin Sauceというわりにはかなりどろっとしたソースで、お砂糖の焦げたような、ちょっと癖になりそうな味がします。いったいどんな料理に使うのやら、とインターネットで調べてみると、南ベトナムでよく使われるカラメルソースだ、ということが判明。パトリックの好物で、鶏肉を生姜をきかせたソースの中で土鍋で煮たヴェトナム料理があるのですが、どうやらその独特の風味は、このソースから出るもののようです。さて、これをどう使うか。

冷蔵庫にあった紫キャベツで、野菜たっぷりの汎アジア風チャーハンにすることにしました。まずはこのココナツ・カラメルソースとナンプラーを合わせて、ちょうどいい味のソースを作っておきました。(この時点で既に激うま!)ニンニク一かけを炒めたところに、紫キャベツを入れて、パリパリ感を残す程度に炒めます。そこに、このソースを小さじ一杯くらい入れて味を付けた卵を炒め、ごはんを投入。ネギの小口切りと、細かくきったパクチー(コリアンダー、シラントロー)も入れて、ソースを回しかけます。ごはんが暖まり、ソースの味が全体に絡んだところで出来上がり。

The Best Fried Rice I've Ever Made (Seriously!) 本当なら干しエビも入れたいところでしたが、それは在庫がなかったのでパス。ピーナツもなかったので、まぁこれで良かろう、と、ローストした大豆をすり鉢で適当に砕いてぱらりとかけました。窮余の一策でしたが、これがなかなかアクセントになって正解でした。味のほうはというと、(自分で言うのもなんですが)「えっ、これ私が作ったの?」と思うくらい本場の味で、パトリックともども驚いてしまいました。カラメルの苦みがきいていて、どうしてもお砂糖とナンプラーでは出せなかった深みがあるのです。これって、ひょっとしてアジアン・レストランの秘密兵器だったのかしら、と思いつつ、かなり量のあったチャーハンを二人で完食(半分はキャベツですけどね)。おいしかったぁ〜。パトリックは、これは「アジアン・フードのアトミックボムだ」なんて、物騒なことを言っていました(笑)。

簡単だし(なんと言っても、ナンプラーと混ぜるだけですから)、安いし、家庭料理とは思えない複雑な味が出せるし、このCoconut Thin Sauce、我が家の常備調味料になるのは間違いなしです。シカゴ在住の方なら、アジア系のスーパーに行けば、ナンプラーなどがある棚で見つかると思います。日本では手に入るのかしら?

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ヴェトナム名:Nuoc Mau Dua (Ben Tre)
製造元:My Thanh Co., Ltd.

H Mart
801 Civic Center Drive, Niles, IL
847.581.1212

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2007年05月23日

アメリカできんぴらごぼう

旅行の話をちょっと中断して、今日はゴボウの話です。アジア系のスーパーがあって本当に嬉しい!と思うのが、ゴボウを買うとき(他にもいろいろ手に入って便利なものはありますが)。子供の頃はゴボウなんて何がおいしいんだかさっぱり分かりませんでしたが、やはり年を重ねると、この土臭い独特の味は病み付きになります。きんぴらにしたり豚汁に入れたり、これでゴボウがなかったら毎日の食卓がさぞかし寂しいことだろう、と思うと、ややもすると鮮度に疑問符がつくような日本スーパーや、品揃えに波のある韓国スーパーにも感謝の手を合わせたくなります。パトリックも、ばりばりアメリカ人のくせにゴボウは大好物で、きんぴらなど「おいしい、おいしい」といってもりもり食べてくれます。(へんなの。)

そんな我が家で唯一困るのが、ゴボウを一本ずつ買えない、ということ。日本でもだいたいゴボウは二本一組で売っていますが、こちらのゴボウ君はさらに大きな三本一組や四本一組、なんてこともざらで、毎日料理をしない二人家族の我が家では使い切れないくらい。しかしアメリカのゴボウは高級食材なので、無駄にする訳にはいきません。そんなわけで、なんだか端の方がしなびてきたなぁ、なんていう時には、まとめてきんぴらにしてしまいます。味を少し濃いめにしておけば、白いご飯に混ぜて混ぜご飯にしたり、朝の卵に混ぜて和風スクランブルエッグにしたり、で、結構使いでがあります。

Scrambled Eggs Japonaise

これは少し前に作ったきんぴら入りスクランブルエッグ。万能ネギの刻んだのをたっぷり入れて、さっぱり感を出すのがポイントです。きんぴらで十分卵にも味が回るので、それ以外には何も入れません。付け合わせには、これも冷蔵庫の中で若干わびしげな姿になりつつあったさやえんどうを塩炒めにしました。今アメリカでは日本食ブームで、ちょっと小洒落たフュージョン系のレストランなんかにいくと、ソースに椎茸を使ったアメ食が出てきたりしますが、次のクールな食材はゴボウなのでは?と一人静かに思う今日この頃です。(でもまだレストランでゴボウが出てくるのを見たことはないですが。)このブログの英語版が、ゴボウブームの火付け役になって...なんてことはないかしら。

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2007年05月22日

大自然!

木曜の朝七時の飛行機に乗って、三泊四日でワシントン(州)に旅行に行ってきました。シアトルから南西の方角にあたるオリンピック半島は、そのほとんどが国立公園もしくは国営林に指定されている、滴るような緑がすばらしいところです。太平洋からの湿気が、半島中央の山脈に阻まれて雲になり、一年中雨が多いので、雲を突くような温帯雨林の森に、黄金色の苔がみっしりと生えて、ちょっと神秘的な感じすらします。

Rainforest

オリンピックナショナルパークは去年の冬に激しい嵐に見舞われて、トレイルの多くが損害を被った、ということで、今年になってもまだ多くの登山道が閉鎖されていました。開通している数少ないトレイルの中から、私たちはQuinault Riverに沿って東側に延びる谷間を行くコース(East Fork Quinalt River Trail; Enchanted Valley Trail)を選びました。人生初、キャンプで一夜を過ごすハイキングとあって、俄然興奮も高まります。(30キロはあるバックパックを背負って一歩歩けば、その興奮も惨めにしぼんでしまうのですが...)

Quinault River

始めのうちかつての林道を辿っていたトレイルは、三キロほど入ったところでQuinault Riverの谷間に降りて行きます。トレイル最初の見所とも言うべきポニー・ブリッジという橋からの眺めは、苔むした崖あり、黒々と光る濡れた岩の間を細く落ちる滝あり、氷河から流れ出る青い水に枝を伸ばす杉あり、で、まるで日本の谷川のよう。アメリカ版ポカリスゥェットのようなもので水と電解質を補給しつつ、さらに歩きます。途中には人間を見ても全く逃げようともしない雷鳥(Blue Grouse)や、森の少し開けたところで夕日を浴びながらゆったりと草を食むエルク(Roosevelt Elk、大型の鹿)などがいて、思わず声をひそめ(ひそめなくても逃げないんですが)、歩を止めて見とれてしまいました。

登山口のレンジャーが言っていた通り、ポニー・ブリッジを越えてしばらく行くと、トレイルをまたぐようにして倒れた松や杉の木がぽつりぽつりと現れだしました。これが照葉樹だったら、どこもかしこも枝だらけで、またいで越えるのもくぐって越えるのも一苦労ですが、幸いすっと幹の伸びた針葉樹がほとんどで、助かります。とは言っても、背中に巨大なバックパックがくっついていることもあり、なかなかに大変ではありましたが。右手に見えるQuinault Riverにも、上流から流されてきたのか倒木がたくさん散らばっていました。

Downed Trees

大水で橋が流されてしまったFire Creekを越え、さらにえっちらおっちら歩いているうちに、だんだん暗くなってきました。朝シカゴを発って、実際に歩き始めたのは三時近かったので、いくら日の長い北部と入っても、さすがに七時半を過ぎると林の中はうっすらと暗くなります。そろそろキャンプできる場所を探さなければ、ということで見回すと、トレイルに沿ってぽつんぽつんと、丸く下生えを刈ったキャンプサイトが見えてきました。人間が入り込むことによるダメージを最小限にするためにも、このように既に誰かが使ったあとのある場所でしかキャンプしてはいけない、とのこと。納得です。目指していたO'Neil Creekのキャンプ場に降りて行く道が見つからなかったので、その少し手前のサイトまで戻って、そこでテントを設営するころには、既に林の中は真っ暗。そうは言ってもここは熊も出る真の大自然、熊たちに人間=食べ物、という方程式を刷り込まないためにも、においのするものは食べ物からゴミまですべて熊君の手の届かない木の枝から吊るさなければいけません。暗い中でヘッドランプを点けて、引っ越し紐(軽くて丈夫で、こういうことには最適です)でなんとか近くの木に吊るしました。

Food on Bear Rope

ロッキー山脈などでは、熊が人間=食べ物、の方程式を覚えてしまい、キャンプ中に熊が食料を漁りに来た、とか、木から吊るしておいた食料を器用に紐をたぐっておろして食べてしまった、とか言う話がよくありますが、オリンピックの熊たちは良い意味で人間に慣れていないらしく、人目につくところに出てくるのも稀なのだそうです。そうは言われても、テントの中で寝ているときに外でごそごそ落ち葉を踏む音がすると、きっとなにかちっぽけな動物なのだと分かってはいても、ややっ熊か!?とドキドキしてしまうのはハイキング初心者の証でしょうか。翌朝起きてみると、吊るした食料もテントの脇に置いたバックパックも無事でした。ほっ。

Breakfast on the Camp

林の奥に入ってするべきことをすませ、川岸の倒木に座って朝ご飯にします。朝の空気はくっきりと冷えていて、せめて温かいコーヒーが飲めるハイキング用のコンロが欲しいところですが、ここはニッポン女児(とアメリカ男児)、パックの重量を減らすためにも我慢の一字です。(私たちはデジタルの一眼レフを使っているので、そうでなくともズームレンズにマクロ、広角レンズなどなど、やたらにかさばる重い荷物になってしまうのです。)昨日の夜は真っ暗な中でアップルソース(これが冷たくて、のどにさらりと通り、抜群においしかった!)とベーグルに燻製のソーセージを食べましたが、今朝も似たり寄ったりのメニューです。カフェイン中毒の私たちは、せめて冷たいコーヒーでもないよりはましだろうと、小さなパックに入った濃縮コーヒーを水に薄めて飲んでみました。缶入りコーヒーのような味ですが、緊急時にはなかなかいける味でした。

五時半に目が覚めたにもかかわらず、ごそごそやっているうちに瞬く間に時計は八時近くを指し、これはいかん、と早々にキャンプを畳み、出発です。途中でチョコレートやナッツ、ドライフルーツなどがミックスされたトレイルミックス(アメリカではポピュラーなスナックです)をつまんだり、クリフバーというお手軽栄養補給スナックを齧ったりしつつ、朝の金色の光が白昼の強い光に変わる中を歩きます。(このクリフバー、ブルーベリーやアプリコット、ピーナッツバターにミント・チョコレート、とかなりたくさんの味があって、カロリーメイトみたいに口の中でもそもそすることもなく、私のお気に入りのスナックです。)往復約二十キロのトレイルが終わるころには、パトリックと二人で五リットルの水を空にしてしまいました。終始十五度ぐらいの、ハイキングには最適の気候ですらこうなのですから、砂漠の中を歩く人たちなんていったい何リットルの水を担いで行くのかしら、と思ってしまいます。ひえ〜。

雨の多いオリンピックですが、私の初キャンプ旅行は幸運の女神が微笑んでくれたのか、雨も降らず、気温も適度で、かなり快適でした。それでもキャンプを張るころには頭の先から足の先までみっちり汚れた感じがして、寝袋に入るのもちょっとためらわれるくらいでした。タオルを濡らして体は拭いたものの、やっぱり毎日シャワーを浴びられる街の暮らしに慣れた体には気持ちが悪い。一泊以上のハイキング、日帰りでは行けない山の奥まで行けるのは魅力ですが、これを考えるとちょっと二の足を踏んでしまいます。ともあれ、私の人生初・キャンプ・ハイクは、クーガーに襲われることもなく、熊に食料を食べられてしまうこともなく、無事終了です。

食べ物関係で最大の反省点は(フリースジャケットにくるんだリンゴを枝から吊るすのを忘れたことを除けば)、ベーグルでした。他のハイカーの勧めに従って荷物に入れたのですが、ぱさついて喉に引っかかる感じだし、しっかり噛まないと食べられないし、で、疲れているときにはあまりいただけない代物だということが分かりました。普通のパンみたいにすぐに固くならないのは良いんですが...。それより良かったのが、飛行機の中でくれた安物のクラッカー。汗をかいたカラダに塩気がおいしいし、ベーグルみたいに喉に詰まる感じもありません。次回からはベーグルよりクラッカー、というのがこのハイキング旅行の教訓でした。

Posted by Yu at 09:29 | Comments (0)

2007年05月14日

ニセ鯛騒動

日本と違って、全国に流通する新聞よりも地方紙が多いアメリカ。シカゴには、トリビューンとサンタイムズと、メジャーな新聞が二つあります。トリビューンは本格派の新聞、サンタイムズはどちらかと言うとタブロイド的に下世話な新聞、という住み分けをしているようです。どちらもジャーナリズム的には大したことのない新聞なのですが、何事に付けても体制すり寄り的でいい子ちゃんなトリビューンに比べて、タブロイド的な分、サンタイムズには時々肝っ玉の据わった暴露記事が出ます。そんなサンタイムズ、先週はシカゴのお寿司屋さんの台所事情を暴露していました。

記事によると、サンタイムズ記者がシカゴのお寿司屋さん十四軒で鯛を注文してDNAテストにかけたところ、九軒で出てきた「鯛」はティラピアだったとか。記者の書き方を見ると、どうやらお寿司屋さんたちも驚いたようで、納入業者が鯛の注文にティラピアを納入することもあるみたいです。納品された魚を見て、鯛だかティラピアだか分からない、というのも、寿司職人としてはちょっとどうなの?と思いますが、これもアメリカのお寿司やさんだから、しょうがないのでしょうか。

状況をさらに混乱させているのが、日本で「鯛」と呼ばれる魚が、アメリカではなんと呼ばれるか、という問題。私が行ったことのあるお寿司やさんやスーパーでは、「鯛」は普通Red Snapperと訳されていますが、日本で言う「鯛」の正しい英語名はSea Bream。Red Snapperは似て非なる魚です(おいしいですけどね)。Sea BreamよりもRed Snapperの方が知名度が高いのでそちらを使っているようです。あるお寿司屋さんは、忠実に「鯛」をSea Breamと訳してメニューに載せたところ、Red Snapperが欲しい、というリクエストが殺到、仕方なくRed Snapperに表記を変えた、という話もあります。

日本でも一頃、似て非なる魚に知名度のある魚の名前をつけて売っている、ということが問題になって法律までできましたが、アメリカでもそのような方向に進んで行くのかもしれません。根本的なところでは、おいしい魚が乱獲で減ってしまい、それに似たものをまだ壊滅的な打撃を受けていない漁業域から運んでくる、というのが一番問題なんですが...。あと数十年したら、養殖魚以外の魚は絶滅してしまうんじゃないか、という話もあったりして、魚好きとしては悲しいところです。日本食の文化を世界に広めるのは良いんですが、それで魚好きが増えてしまうと、魚を巡る競争も激しくなって、結局損をするのは生態系なんですよね...。

Posted by Yu at 11:05 | Comments (0)

2007年05月13日

キルボーンパークの有機野菜市

パトリックのアパートから南西に車で三十分ほどのところにある、キルボーンパークという公園で、年に一度の有機野菜セールがあったので、土曜日は早起きして行ってきました。郊外に住んでいる私の母も参加して、変わったトマトやペッパーを手に入れるべく、ゲートの開く三十分前から並びます。私たちが行くのは今年が三度目なのですが、去年も一昨年も、ゲートの開く時間に着くように行ったら、人気の高いトマトやペッパーは既に売り切れ。今年こそはレアものを手に入れるべく、鼻息も荒く早起きしました。公園の天気は上々、街路樹には小鳥が春の歌を歌い、隣の野球場ではリトルリーグの子供たちがバットを勇ましく振り回していました。

A Beauty in Green

おまけになにやらかわいい猫まで登場して、風もさわやかな五月、こんなことなら三十分待つくらい、なんでもありません。

A Family Moment

私たちの前に並んでいた家族は、準備よくプラスチックのワゴンのようなものを持参。待っている間は子供たちを座らせておいて、いざ苗を買ったらそれを載せて車に運んでいました。私たちはそんなに数は買わないので、公園の温室でくれるプラスチックのトレーで十分ですが、そんな手もあるのか...

待っている間に、母と私がペッパー類を探して、パトリックがトマトとハーブを担当、という作戦もたてて、温室のゲートが開いたら即ダッシュです。この有機野菜セール、シカゴ市の公園部門(パークディストリクト)がやっていることもあって、値段はリーズナブルなのに苗の質はなかなか、しかも他ではなかなか見ない変わった苗が手に入るとあって、例年大人気です。人気があるのは良いのですが、狭い温室の中の、人が一人やっとすり抜けられる程度の通路をひとりづつ進んで行く、というシステムなので、お目当ての苗を素通りしてしまうと戻るのも大変。さらに人気の苗は飛ぶように売れてしまうとなれば、事前の作戦は必須です。

Choosing Peppers

Fern Head

Tomato Hunters

今年の私たちの狙いめの一つが、去年も狙っていて買えなかったグリーンゼブラという緑の地に黄色い模様の入ったトマト。三十分も前から並んでいた甲斐があって、これはしっかり買えました。去年から狙っていて今年も買えなかったのが、ジャマイカン・ホットチョコレート、という茶色のペッパー。スモーキーな香りと辛さが魅力、というパンフレットの説明を見て以来ずっと試してみたかったのですが、やはり人気があるようで、私たちがペッパーのテーブルにたどり着いたときには既に跡形もありませんでした。その他変わったところでは、メキシコ料理のサルサに使う、トマティーリョという(普通は緑の)ほうずきみたいな皮に包まれたトマトを買いました。私たちが買ったのは、緑ではなくてなんと紫の実がなると言う、パープル・トマティーリョ。これでサルサを作ったら、不思議な色のものができそうで、楽しみです。

Well-Tended Windows

温室の裏手から外に出ると、カラフルな花でいっぱいのプランターが窓辺にかかっていて、いかにも春の朝。苗はトマト類が三ドル、他のペッパーやハーブは二ドルで、かなりたくさん買い込んだのにお財布へのダメージは少なくてすみました。去年はパトリックのアパートで、プランターに入れたトマトを育てようとしたのですが、背ばかりぐんぐん伸びて、実がちっともならなかったので、今年は一株を除いて母の裏庭に全員委託です。日当りの良いアパートとは言っても、やはり本物の地面には敵わないようです。お昼を食べたあとアパートに戻って、去年使った植木鉢にまた植えます。チャイヴ(西洋ニラ)と、ペルシアン・バジルと、紫色がかった茶色のブロンズ・フェンネルを、大きな鉢に寄せ植えにして、レジェンド・トマトは一本でひと鉢にしました。既にだいぶ大きくなったハーブの寄せ植えやら、蒔いて二日でごっそり出てきたルッコラの鉢やら、母からもらった香港カポックやらいろいろあるので、南側の窓辺が一気に窮屈になってしまいましたが、今から収穫が楽しみです(って、捕らぬ狸の皮算用かしら?)。

Corn Cobs

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Kilbourn Park Organic Greenhouse
I-94からアディソンに降りて、西に向かって走り、少し行ったところの電車の高架をくぐってすぐのキルボーンで左折するとすぐに公園が見えます。
3501 N. Kilbourn Ave. Chicago, IL
773.685.3351

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2007年05月11日

茄子とししとうの味噌炒め

子供の頃、ししとうって苦手でした。父は網焼きにしたししとうをビール片手に生姜醤油でおいしそうに食べていましたが、味覚がお子ちゃまだった私は、あんな苦いだけのもの、何がおいしいんだろう、と思って見ていました。(なぜかピーマンは大好物でしたが...)それが大人になってみると、あの苦みがとてもおいしく感じられて、網焼き生姜醤油にビール、なんて言われるとそれだけで眼が輝いてしまいます。

驚いたことに、シカゴでもししとうは手に入ります。(ころころしていて可愛いので、このブログの英語版にも、てっぺんのバナーに写真を使ってしまいました。)最初はアーリントンハイツの日本スーパー(ミツワ)で買っていましたが、最近になってもっと近くのHマートでも手に入ることが分かって、近頃は専らそちら。アメリカのスーパーらしく、ごろんと山積みになった中から好きなだけ買えるのも、Hマートの嬉しいところです。

Chicken, Peppers and Eggplant Miso Stir-Fry ブログ用の写真を撮った日は、網焼きに生姜醤油、という夏らしい天気でもなかったので、冷蔵庫にあった茄子と、鶏腿を使って味噌炒めにすることにしました。味噌だれは、お味噌大さじ一にみりん大さじ一、それに醤油を小さじ一くらいで、適当に作りました。この量で二人分です。一口大に切った鶏肉は、塩胡椒とごま油、片栗粉代わりのコーンスターチで和えておきます。この一手間で、鶏肉のうまみが逃げず、しっとりぷりぷりのプロ風の味になります。フライパンに油を熱し、生姜のみじん切りを入れて香りを出したところに、銀杏切りの茄子と、種を取って二つに割ったししとうを入れて、炒めます。半分かた火が通ったら、鶏肉を加え、鶏肉にもほぼ火が通ったところで味噌だれをジャッと回し入れます。全体に味がまわったら火を弱め、蓋をして二、三分蒸し煮にして、出来上がり。

この日は、スープボウルにご飯をよそった上にこれを載せて、どんぶり風にしました。これ以外に何もおかずがないところが手抜きシェフですが、おいしかったですよ。(アメリカ人は一から手作りのゴハンが出てくるだけで感動してしまうので、おかずがたくさん並ばなくったって大丈夫。そう言う意味では日本人のダンナより楽ちんです。)あぁ、すてきなどんぶりが欲しい...とず〜っと思っているのですが、何しろこちらには素敵な器なんて全く売っていないので、次回日本に帰る時までそれはお預けです。ラーメンを食べるのでも浅いスープボウルでは、雰囲気がどうも...

Posted by Yu at 08:53 | Comments (0)

2007年05月08日

アメリカ人のおふくろの味、マカロニ&チーズ

女性の社会進出が進んでいて、外食産業が猛威を振るっている(というのも変ですが)アメリカでは、日本で言うような「おふくろの味」を知らない子供も(大人も?)たくさんいます。とある統計によると、現代アメリカの子供の三人に一人はファーストフードを一日に一度は食べているとか。私の周りの学生たちを見ていると、一日一度どころじゃないんじゃないの?と思うくらい、みんなファーストフードをもりもり食べています。(そもそも大学構内にある食堂がファーストフード以外ほとんど何も売ってない!)

そんなアメリカで、「おふくろの味」と言ってまず思いつくのがマカロニ&チーズ。(皆さんマッカンチーズ、と略していますが...)かつては手作りするのが一般的だったのでしょうが、今はインスタントのものが山ほど売られています。乾燥パスタに粉末状のソースが付いたものがあるかと思えば、真空パックのカップに入っていて、電子レンジでチンするだけで食べられるようなものもあります。「レンジでチン」バージョンは恐ろしくて手を出したことがありませんが、乾燥パスタバージョンは冷凍ピザとともにパトリックの非常食用に常に常備してあるので、忙しいときにはよく頼りにさせてもらっています。(しかも安い!)

パトリックはパスタを茹でてチーズソースと牛乳を混ぜ込むだけの怠けものシェフですが、私が作る時はいろいろ具を入れます。炭水化物だけではバランスが悪いし、なんといっても具なしのパスタでは食いしん坊の私には物足りないので...

今夜は、近所のスーパーで買ってきたオーガニックのマカロニ&チーズに、やはり同じスーパーで買ったポーリッシュソーセージ(私の手のひらを一周しても余るくらいに巨大なU字型のが、たった1ドルでした)の残りと、ブロッコリーに赤ピーマンとマッシュルームを足して彩りを良くしました。野菜を炒める前のバターに、ローズマリーのみじん切りも入れて、ちょっと大人の味に。

今回使ったのはオーガニックのインスタント食品、というなんだか矛盾したようなものを作っているAnnie'sというブランドのマカロニ&チーズです。単なるチーズ風味、というのではなくて、パルメザンチーズとローストしたニンニクが入った、アダルトなマカロニ&チーズ。本来子供が食べるようなものだと思うのですが、大きくなっても子供の頃に食べたものは忘れられないんでしょうね。

以前、興味があって手作り用のレシピを探したことがあります。単にチーズと生クリームのソースをマカロニに絡めただけかと思いきや、実はこれ卵黄が入るんです。言われてみれば、だいたいどのメーカーのマカロニ&チーズもどぎついオレンジ色をしています(写真のはそうでもないですが)。着色料で染めているんでしょうが、きっともとは卵黄のオレンジ色を再現した、ということだったんですね。卵黄が入る、というところからして、カルボナーラがアメリカ人の口に合うように徐々に改造された、というのが起源かな、などと思いつつ、日本人の私が作った、アメリカ版イタリアンをおいしくいただきました。そう言えば今回使った赤ピーマンはメキシコから来ていたような。いやー、インターナショナル(笑)。

Posted by Yu at 15:45 | Comments (0)

2007年05月07日

毒茄子(?)騒動

Ingredients for Thai Green Curry大学のライティングセンターでの仕事から戻ってきたら,パトリックがまだ家にいるのを発見,急遽お昼を作る事にしました。週末にHマートで仕入れてきたタイの小茄子があったので,それを使ってゲンキヤオワーン(グリーンカレー)に。タイの茄子は,形もサイズも,茄子というよりはトマトのような感じで,淡い緑の地に濃い緑の網のような模様の入った,とてもかわいい野菜です。それに彩りに赤と緑のピーマンを加え,出汁も兼ねて鳥のもも肉を足しました。ココナツオイル(ココナツミルクの缶の上にたまっている透明な液の部分)をお鍋に熱したところに生姜のみじん切りを入れ,良い香りがしてきたら鶏肉,次に野菜を加えて炒めます。油がまわったところで,よく混ぜて均一にした残りのココナツミルクと,グリーンカレーペーストをたっぷり加えてぐつぐつ。二十分くらいカレーを煮込む間に,ジャスミンライスと長粒種の玄米のミックスを炊きました。(玄米を入れたのは,ジャスミンライスの在庫が足りなかったから、というだけのお粗末な理由。)カレーが煮上がる直前に,塩味が足りなかったのでナムプラーをくるりと一回り足しました。

Thai Green Curry カレーは美味しく出来たのですが,驚いたのがタイ茄子の味。一口かじっただけで,とたんに口の中に強烈な苦味が広がります。これってひょっとして有毒茄子!?と思い,慌ててインターネットで調べたところ、特に毒があるような記述は見当たらなかったので,ひと安心。考えてみればタイの茄子を使って料理するのは初めてなのでした。料理する前にそういうことは調べておくべきなんじゃないの,と自分にツッコミを入れつつ,ともあれ完食。最近の茄子は日本でも全くアクがないので,水にさらす,なんてことはほとんどしていなかったのですが,タイのナスに関してはアク抜きをした方が無難なようです。いや~苦かった。パトリックは,「慣れてくると結構いけるかも」なんて言っていましたが,私にはちょっと強烈過ぎました。この茄子を生でチリソースにつけて食べてしまうタイ人って,すごい!茄子の毒騒動から,よく苺と一緒にパイにするルバーブの葉っぱには毒があるんだ,とか,キャッサバの根には毒があるから,タピオカみたいに精錬しないと食べられないんだ,とか,有毒食品(?)の話で盛り上がってしまいました。

もうあの茄子を食べて六時間以上経っているので,きっと何事も無いと思いますが,もしこのブログが突如放置されるような事があったら,皆さんタイの茄子にはご注意あれ!

Posted by Yu at 18:16 | Comments (0)

2007年05月06日

さっぱりシナモンロールと苺ごっそりワッフル

なんだかベーカリーのことばかり書いているような気がしますが、このベーカリーは絶対外せないので、載せてしまいます。

アルバニー・パークにあるトレ・コロノァー(Tre Kronor、スウェーデン語で「三つの王冠」)は、朝御飯どきは開店十分で満員になってしまうくらいの人気店です。そんなに人気があると知っていたわけではなかったのですが、私たちは開店十五分ほど前に着いてラッキーでした。九時開店で、九時十分には本当にテーブル一つしか開いていない、という状態で、それからも来るわ来るわ、お客さんの流れが途切れません。お店に入ったときにあまりにウェイトレスさんがたくさんいるので驚いたのですが、あれだけ込み合うのなら納得。

Cinnamon Roll ラッシュ時と空腹が重なってしまったので、メインが出てくるまでに不機嫌にならないように、パトリックがシナモンロールを頼みました。(お腹が空くと不機嫌になるのは私、不当にもそのターゲットになってしまうのがパトリック。汗)特に期待して頼んだわけではなかったのですが、いざ一口食べてみると、おいしくてびっくり。シナモンを間に塗り込んだ生地をころころと丸めた上に溶かしたお砂糖がかかっているのですが、そのグレーズにレモンが入っていたのです。甘さが強くなりがちなシナモンロールにさわやかな酸味が加わって実に結構。シカゴでシナモンロール、と言うとアン・サザー(Ann Sather)のものが有名ですが、お砂糖がお皿から溢れ出すぐらいにどっさりかかっているアン・サザーのより、私はこちらのほうがおいしいと思いました。

Belgian Waffles with Whipped Cream and Seasonal Fruits メインには、私は「季節のフルーツのベルギーワッフル」、パトリックは「ブルーチーズとほうれん草のオムレツ」を頼みました。季節のフルーツは苺とバナナだったのですが、これがまた苺ひとパック全部に、バナナ一本丸ごと使ったのでは?というくらいのすごい量。その上にさらに泡立てた生クリームがどかっと乗っかって、なんだか昔渋谷の西村フルーツパーラーに行った時のことを思い出してしまいました。おじいちゃんが連れて行ってくれたのですが、ショーウィンドウに飾ってある、真っ赤な苺に生クリームがたっぷり載ったフルーツサンデーがとても魅力的に見えても、なんだかそのきらびやかなサンデーを食べるのは意地汚い気がして、千載一遇のチャンスだったのに結局なにか他のものを頼んだような記憶があります。あんなお砂糖たっぷりの体に悪そうなものを食べたら、ママがなんて言うかしら、なんて思ったりして。でも今はそんなことは気にしないでいいので(いいのか、私!?)、パトリックの広大な胃袋の助けも借りつつ、しっかり完食してしまいました。

パトリックのチョイスはなにやら健康的なオムレツでしたが、溶けたブルーチーズの香りが卵全体に広がってとてもおいしかった、とのこと。私はブルーチーズが大の苦手なので、手は出しませんでした。ところどころにはみ出したほうれん草が、どうやら生から直接炒めたようで、まだ緑が青々として新鮮そうでした。トレ・コロノァーの人気の源は、新鮮な材料やひねりの利いた料理、それにかわいらしい北欧風のインテリア、ということもありますが、さらにお手頃価格なのが決め手です。ワッフルがほぼ7ドル、パトリックのオムレツは8ドルでした。前回来たときに食べたオレンジ・ヴァニラ風味のフレンチトーストは、オレンジの香りの効いたふわふわのおいしさで、たったの6ドル。甘いもので朝ご飯はちょっと、という人には、スウェーデン伝統のじゃがいもの入ったソーセージや、子牛のソーセージを使ったオムレツなどもあります。

お店の周りは緑がいっぱいの住宅地と大学(North Park University)のキャンパスで、食べ過ぎてしまったら春の空気を吸いつつお散歩にも最適です。今日は道端のタンポポの花をくんくんしている犬がいたり、桜満開の小道があったりして、私たちも春を満喫してしまいました。(といっても、あれだけあった生クリームのカロリーを全部消費するのは到底無理だろうなぁ...)

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Tre Kronor
3258 W. Foster Ave. Chicago, IL
773.267.9888
フォスターにはI-94の出口があるので、遠くから来る方にもおすすめです。高速を降りたら2マイルほど東に行った、Kedzieとの角の北側にある白いペンキとレンガの建物です。

Posted by Yu at 21:47 | Comments (0)

2007年05月05日

鯛のアラブ風ソテーと大根のバター煮

Red Snapper Ras El Hanoutうちから車で十五分ほどの郊外にある、韓国系の巨大スーパーマーケット(Hマート)で、新鮮な鯛を見付けたので、今夜はそれを使って夕飯にしました。塩胡椒をした鯛に小麦粉を軽くはたいたところに、トムがスパイス・ハウスで買ってきてくれたアラビア風のカレーパウダーをたっぷり振って、オリーヴオイルでソテーします。そのあいだに、7ミリほどの銀杏切りにした大根とじゃがいもを、ニンニクと一緒にバターで炒めます。ひたひたになるくらいのお水とチキンブイヨン少々を足して、火を弱めてくつくつ煮ます。出来上がる五分前くらいになったら、さやえんどうと、窓際のプランターからむしってきたセージの葉を何枚か加えて、香りを付けて出来上がり。

鯛のほうは火が通ったところでお皿にあげて、鯛を焼いたフライパンに白ワインとバター、アラブ風カレーの粉を小さじ一杯くらい足して、ソースを作りました。このカレー・ミックスはラス・エル・ハヌート(Ras El Hanout)、といって、アラブ圏でよく使われるミックスです。物の本によると「そのお店にある最高のスパイスミックス」という意味なんだとか。サフランの黄色がとてもきれい。カルダモンをはじめとしてインドのスパイスがたくさん入っていて、シルクロードの交易を彷彿とさせるような、インド風の味がします。今私たちが楽しむ各国の料理に、何百年も前の文化的、経済的交流が反映されているって、面白いですよね。ソース用に開けたから、というのを口実に、グラス一杯ずつ白ワインをいただいてしまいました。

Stove-Top Japanese Veggiesシカゴではなかなかおいしい魚が手に入らないのですが、今夜の鯛は身もしまっていてなかなか美味。そのへんのスーパーにあるような、買ったすぐから既に生臭くて、火を通すともとの半分くらいに縮んでしまうような魚たちとは大違い。Hマートが最近できたおかげで、手頃な値段でまあまあ新鮮な魚が手に入るようになって、助かります。干物なんかは売っていないので、やはり恋しくなりますが...。

でも今日のハイライトは、鯛よりも野菜のバター煮のほうでした。(私がもともと野菜狂なせいもありますが...。)セージの香りがほんのりする中に、大根(これもHマートで買った、ずんぐりむっくりの韓国大根です)の苦みが利いていて、いくらでも食べられてしまいそうでした。今度は大雑把に切った大根にラス・エル・ハヌートを混ぜたひき肉を詰めて、オーヴンで焼くファルシもいいかも...

ブログの日付を見ていてはたと気づきました。今日はこどもの日なんですね。ゴールデンウィークということすら忘れていました。日本に住んでいれば嫌でも気付くのに、こちらでは気をつけていないと季節の行事も忘れているうちに通り過ぎて行ってしまいます。その分、アメリカの季節行事があるといえばそうなのですが、なんだかちょっと寂しい今日このごろ。

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H Mart
801 Civic Center Drive, Niles, IL
847.581.1212

Spice House
Evanston: 1941 Central Street, Evanston, IL
847.328.3711
Old Town (Chicago): 1512 N. Wells Street, Chicago, IL
312.274.0378

Posted by Yu at 20:12 | Comments (0)

2007年05月03日

アイスクリーム屋さんで昼ごはん

French Traditional Sandwich 月曜日は私もパトリックも在宅勤務なので(って、私は授業がないのでパトリックのアパートで論文を書いているというだけですが)、一緒にお昼を食べます。私が家で簡単なものを作ることもありますが、気分転換も兼ねて外に出ることもよくあります。つい先日も、ラーメンを作る予定だったにもかかわらず、あまりにすばらしいお天気に誘われてふらふらと外に出てしまいました。冬が長いシカゴに住んでいると、花盛りの春の嬉しさが倍増してしまうのです。それで行ったのが、近くのアンダーソンヴィルにあるスウィート・オケイジョンというアイスクリーム屋さん。といってもアイスクリームをお昼に食べたわけではありません。でもその前に、アンダーソンヴィルそのものについて少し。

このアンダーソンヴィル、昔はスウェーデンからの移民がたくさん住んでいたとかで、スウェーデン文化を紹介する小さな美術館があります。(大きなスウィーディッシュ・ベーカリーもありますが、そこのパンはいまいち...)今はスウェーデン人以外の人もたくさん住んでいます。メインストリート沿いには、アメリカには珍しく個人経営のかわいい雑貨屋さんやアンティークショップ、家具屋さんや服屋さんが並び、同じく個人経営のベーカリーやカフェ、レストランもたくさんあって、ウィンドウショッピングをしながらうろうろ散歩するには絶好の街です。メインストリートから一本入ると打って変わって落ち着いた住宅街で、緑も豊富な、とても良いところ。政治的にはとてもリベラルな街で、ゲイをサポートするレインボーカラーの旗があちこちにはためいていたり、フェミニストの読書会を主催する書店(Women and Children First)があったりします。去年私がフェミニズム理論のコースを取った時も、十冊ほどあった教科書はここで買いました。チェーン店の浸食を地域全体でなんとか防ごうという努力もしているようで、地元のコーヒーショップに行くと、オーナーが反スターバックス理論を滔々と語っているのに出会ったりもします。こういうふうに、コミュニティーに密着した政治意識が、生活の一部のようにして存在するのって良いなぁ、と思います。コミュニティーの意識が希薄な都会に住んでいると、余計にそう思います。

とまあそんなわけで、アンダーソンヴィルは私とパトリックのお気に入りの街の一つなのです。それた話題を元に戻すとして、月曜のお昼にいただいたのは、アイスクリームならぬサンドウィッチ。スウィート・オケイジョンでは、ちょっと気の利いた、新鮮野菜たっぷりのヨーロッパ風のサンドイッチが食べられます。私がいただいたのは、フレンチ・トラディション。
半分に切ったバゲットに、ジューシーなトマトの薄切りとシャキシャキの葉もの野菜を敷き詰めて、その上にハムとクリーミーなブリーチーズがどんっ!と載っています。(バゲットの間には入りきらなくて、本当に「載って」いるのです。笑。)決めてはチーズの上にぱらりとかけた万能ネギの小口切りと、碾きたてのブラックペッパー。バゲット自体もかなりおいしくて、野菜もたっぷりで、大満足のお昼でした。ちょっと欲を言うなら、ハムとブリーをもう少し減らしてもらっても良いのだけれど(どちらも塩が強いので、たくさん食べるとしょっぱくなりすぎてしまいます)、そこはそれ、アメリカなので量が多いのはしょうがないのかも。

油もの大好きのアメリカ人たるパトリックは、パニーニをオーダーしました。恐るべきその名もクラーク・ストリート・メス(Clark Street Mess)。 Clark Street Mess 名前からしてどんな油っぽい、健康に悪そうなものが出てくるかと思いきや、出てきたパニーニは意外とあっさり。野菜が全く入っていなくて、ハムにコーンビーフにチーズ、というあたりはやっぱりアメリカなのですが、そこらのレストランで出てくる、かじると油がじゅっと染み出してくるようなパニーニに比べるとかなり許容範囲内でした。グリルしたパンはかりかりで、とろけたチーズとの相性は抜群。マヨネーズが小さなカップに入って出てくるので、使いたくない人は使わなくても良い、というのも嬉しいところ。(パトリックはちゃっかり使ってましたが...だから太るのに!)

このスウィート・オケイジョンは、おとなりのウィスコンシン州に本拠地のあるチョコレートショップ・アイスクリームという会社のアイスクリームを売っていて、夏になると朝から晩まで(ってこともないですが)家族連れや、子供なんかいないけどアイスクリームは大好き、というオトナコドモたちで大繁盛です。(アメリカでは大の男がアイスクリームをなめながら道を歩いていても平気です。マッチョなお国柄かと思いきや、意外とかわいいところもあるようで。)日本ではバスキンロビンスの31アイスクリームや、スーパーで買えるものになるとハーゲンダッツが有名ですが、私はこのチョコレートショップ・アイスクリームのほうがずっと好きです。変な着色料を使っていないところも好感が持てるし、なんといってもクリーミーさが全然違います。アンダーソンヴィルに行く機会があれば、ぜひここのサンドウィッチかアイスクリームを試してみてください。(アイスクリームは、味見OK。"Can I try this one?"と言って試したいのを指差すと、スプーンに取って渡してくれます。)

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Sweet Occasions
5306 N. Clark Street, Chicago, IL
773.275.5190

Posted by Yu at 12:50

2007年05月01日

赤い鶏パン工房

アメリカに来たことのある方ならご存知でしょうが、アメリカでおいしいパンを見つけるのは一苦労です。シカゴも例外ではありません。シカゴ郊外のアーリントンハイツにある日本スーパーに、一応日本のパン屋さんはあるのですが、品揃えを見ると、ややっ、80年代にタイムスリップしたか?!と錯覚を起こしそうなものばかり。アンパンとカレーパンにメロンパン、極めつけにコロッケパン、というノスタルジーな面々を見ていると、日本のちょっとおしゃれなベーカリーが懐かしくなってしまいます。嗚呼ドンク、嗚呼アンデルセン...そんなに高級じゃないベーカリーでもいろんな種類の、しかもおいしくて上質のパンを売っている日本って、やっぱりすごい!

これもニューヨークやサンフランシスコのような、おしゃれさんが群れをなして住んでいる町なら話は違うのでしょうが、シカゴはよく言えば地に足のついた中西部らしい街で、おしゃれなベーカリーが乱立するような風土はあまりないみたいです。(流行に流されないで自分の行き方をかたくなに守っている、という意味ではある種かっこいいですよね。)そんな中で、最近になってシカゴにも数軒、これはおいしい!というベーカリーができてきました。ここのところのアメリカはヨーロッパ仕込みのパン工房がブームだそうで、その(嬉しい)余波が押し寄せてきたようです。その中で私たちが最初に行ってみたのが、ウィッカーパークにあるレッドヘン・ベーカリー。シカゴ美術学校(Art Institute of Chicago)の若い卒業生が数人集まって立ち上げたという、フランス仕込みのベーカリーです。ここに最初に来たのはまだ付き合いだしてすぐだったなぁ...ヲモヘバトホクヘキタモンダ、などと柄にもなく感傷に浸りつつ(笑)、先週行って参りました。

このレッドヘン・ベーカリー、さすがにアーティストの卵たちが開いたお店だけあって、とにかく何もかもかわいい!(考えてみると、お店の人たちもみんな超がつくほどかわいいかも...)お店の屋根には、名前にちなんだ赤い鶏の看板が高々と掲げてあり、小さなお店の中に入ると、手作り風の白いカウンターがぐるりと奥の壁越しにのびています。壁際には天井までの高い棚(これもフランス農村風)に、外側が何ともいい具合にひびが入って粉を吹いたパンがぎっしり。カウンターの上にはこれまたかわいいかごの中に、きつね色のバゲットや、ザラメの粒が輝くアプリコット・デニッシュ、プロシュートの入ったクロワッサンにピーカン・ナッツが顔をのぞかせるスコーンなどがひしめいています。どれも目移りして困るほどおいしそうなのですが、ここのおすすめはクロワッサンとデニッシュ系。発酵バターを使って、その日の気温に合わせて配合も変えているというだけあって、生地が違います。

Puffin Muffins

でもパイじゃないものも試してみたい!という人にお勧めなのは、その名もかわいいパフィン・マフィン。外側がデニッシュ生地で、内側がマフィン、という、一粒で二度おいしい的なスグレモノです。リンゴとラズベリーの二種類があって、自家製のジャムとクリームチーズが一番真ん中に詰まっています。中の生地が溢れて焦げているあたりがおいしそうでしょ。アメリカ製だけあってかなり巨大です。持ち上げると、重みずっしり。一個食べるのが精一杯です。(もう少し小さければ他のものも試せるのに、と恨めしげなのは私、もりもり二つ食べてしまうのは胃袋も大きいパトリック。)

レッドヘンはパンを並べたカウンターだけでぎっしり、というくらいにチッポケなお店なので、私たちはいつもお店から歩いて五分ほどの公園(Damen沿いに南に行ったWicker Parkという公園です)に行って、そこのベンチでパンを食べます。お天気がいいと、犬を散歩させている人や子供を遊ばせている若いカップル、ホームレス風のおじさんたちなどで大にぎわいの公園です。(ウィッカーパークは、十年ほど前から人気が出てきて高級化しつつある地域なので、元々ここに住んでいた人たちには貧しい移民や差別されている黒人が多いのです。高級化のせいで家賃が高くなりすぎて、元々の住人がコミュニティーを追い出されるようなことが多々あるようです。おしゃれなお店やレストランがたくさんできて、見て歩くのは楽しいけれど、その裏で何が起きているかを考えるとちょっと悲しくなる地域ではあります。)そんなことを考えつつ、私たちはまだ一部咲きくらいの桜の下のベンチを占拠。珈琲をすすりつつ、パフィン・マフィンをかじりました。

Tuna Melt French Toast: CRW_6102

普段なら大きなローフを一つ、奥の棚から選んで買って帰るのですが、この日は、冷凍庫の中に半分くらい残ったトスカン・ブレッドがあったので、涙をのんで小さめのバゲットだけにしました。本物のバゲットは日持ちがしない、とよく言いますが、このバゲットは本当に全く日持ちがしないので、翌日の午後にはそのままでは食べられないくらい固くなってしまいます。今回も例によって食べ頃を逃してしまったので、固くなった分はツナメルト風のフレンチトースト(お砂糖を入れないフレンチトーストに、ツナサラダとチーズをのせて暖めただけ)にして、おいしく二日後の朝ご飯にいただきました。


Red Hen Bakery
1623 N. Milwaukee Avenue, Chicago, IL.
773.342.6823
ダウンタウンからなら、CTAのブルーラインで一本です。トンネルからでてすぐのデーメン(Damen)で降りて、ミルウォーキーを北西に向かって徒歩一分。

ディヴァーシー(Diversy)沿いにも支店があります。リンカーンパークに遊びに行った時なら、こちらが便利。
500 W. Diversy Parkway, Chicago, IL.
773.248.6025

Posted by Yu at 09:50