子供の頃からレシピ本を眺めるのが好きだった私は、母が持っていた数少ないレシピ本のページをめくっては、作ってほしいメニューにマルをつけたりしていたものです。母はなかなか新しいレシピには挑戦してくれず、ほとんどのマルはつけただけで終わってしまいましたが、大人になってからそんなレシピ本を見返してみると(成長してない!?)、自分の味覚が変わって来たのが分かって、面白かったりします。なんでこんなものが食べたいと思ったんだろう、とか。なんでこんな美味しそうなものにマルをつけなかったんだろう、とか。小学生の自分と、古いレシピ本を通して奇妙な再会です。
子供の頃には全く食欲をそそられなかったけれど、今見ると美味しそう!だったレシピの一つが、カボチャの豆板醤炒め。母が結婚した頃に買ったNHKの「きょうの料理」に出ていたような気が。一人暮らしのアパートから実家に帰った時に写したらしきレシピが、私のレシピノートに残っています。今私が作るものは(セロリが入ったりして)もとのレシピとはちょっと違いますが、大元はこれ。水曜日にグリーンシティ・マーケットで買ったカボチャが、今季初の豆板醤炒めになりました。
カボチャは種を取り、皮がついたまま薄切りにし、食べやすいサイズに切ります。セロリも斜めにざく切り。生姜と葱はみじん切りに。中華スープのもとと砂糖をカップ1/4くらいの水に溶いておきます。
鍋か小さめのフライパンに油を熱し、生姜と豆板醤を炒めます。(豆板醤の辛みがふわっと昇ってくるので注意!間違って吸い込むと咳き込みます。わたしはやった...汗)いい香りがして来たらセロリとカボチャを入れ、油を絡める感じでさっと炒めます。混ぜておいた残りの調味料と葱を加え、水気がなくなるまで煮詰めて出来上がり。次の日に冷えたものをそのまま食べても美味しいし、お弁当にもお勧め。今日もごはんがススムくんで困るおかずです。
セロリを入れるのは母のアイディアだったような気がします。セロリのあのちょっと癖のある味が豆板醤と合って最高です。カボチャだけだと、カボチャの甘みと豆板醤の辛みを繋ぐものがない感じ。その抜けた穴を、セロリの複雑な味が埋めてくれます。思い返してみればワタクシ、この料理がきっかけで二十歳を過ぎてからセロリが食べられるようになった(どころかセロリ大好きになった)のでした。
おまけは、調理前のカボチャ君たちです。
Continue reading "カボチャとセロリの豆板醤炒め"一日何も予定がない暇な日々に慣れてしまったからなのか、それとも前に比べて家事をちゃんとやっているからなのか、ここのところ何もしないうちに日が暮れてしまう気がする。(というのはブログの更新がとびとびなのの言い訳だったりもする。)今日もふと時計を見るともう三時。今日は朝から愛(自転)車を漕いでリンカーンパークでやっているファーマーズマーケットへ行ったので、そのせいかな。昨日のみっしりと肌にまとわりつくような暑さからうって変わって、今日はさっぱりと湿度も低く、適度な暑さでした。引っ越しやらなにやらで忙しくてしばらく足が遠のいていたGreen City Marketにはもう秋の香りが漂いだしていて、夏真っ盛りの茄子やズッキーニに変わって色とりどりのペッパーや、はしりのリンゴ、さらにはカボチャまで出ていました。ぶどうもちらほら見かけました(が、ブドウの旬っていつなんでしょう?)。
以下、ダイジェストでどうぞ。
日系アメリカ人がインディアナ州で経営しているGreen Acresという農場のお店で、日本の栗カボチャを見つけたので、ほくほく顔で早速購入。アメリカにはいろんな種類のカボチャやスクワッシュがありますが、水っぽいものが多く、煮物にしておいしいカボチャにはなかなか巡り会えないので、これはラッキーでした。このGreen Acres、大根や皮の薄い日本の茄子など、日本人には嬉しい野菜を色々作っていて、グリーンシティ・マーケットに行く時には必ず寄るお店です。
カボチャ以外には、小さなトマトくらいのサイズしかないちっぽけな二十世紀梨を二つ、それに1829年に交配で生まれたという由緒ある(?)リンゴ(これもほとんどミニチュアサイズ)を二つ、単なる赤というより、緑がかった暗い色の不思議なミニトマト(ブラック・プラムという種類らしいです)を一山買いました。なにしろ自転車で行っているので、沢山は買えないのです。しかもカボチャがリュックの三分の一くらいお一人様で占領してしまったし。帰る頃にはお昼の時間だったので、レイクヴューにあるユリウス・マイヌルというウィーン本拠のコーヒーショップに寄りました。甘いチーズとレーズンをサクサクのパイ皮で包んだトプフェンシュトルーデル、美味しかった〜。
そしておまけのコレ、何だと思いますか?
まるでトマトかペッパーのような毒々しい朱色をしていますが、これ、ナイジェリアの茄子なんだそうです。触ってみると、皮も硬くて果肉もしっかりした感じなので、煮浸しや麻婆茄子など皮を残す料理には向きそうもありませんが、お店の人によると、オーブンで焼いてから皮を剥けば簡単に剥けるんだとか。何にしようか楽しみです。
パトリックは毛深い。毛深いアメリカ人のイメージに違わず、胸から背中から腕から肩から、とにかくミッシリ生えている。(それでどうして頭にはないのか、は謎。)
パトリックの猫も毛深い(あたりまえ)。しかも、ものすごく毛が抜ける。のっしり膝に乗ってくるので撫でてやると、抜けるわ抜けるわ、あっという間にゴルフボール大の毛玉が二つ三つ取れる。こんなに抜けててどうして禿げないんだろうというくらい抜ける。
毛深いのが大小二匹いるので、うちの床は毛が凄い。毎日掃き掃除をしても、もわもわした猫の毛とくりくりのパトリックの毛が絡み合ったものがごっそり取れる。毎日。さらに近頃私が長髪なので、黒々と丈夫なそれも加わって、うちの床はけっこう毛だらけ。
それは前のアパートも同じだったのだけれど、新しいアパートには更なる敵がいる。砂埃だ。
地上四階の雲上人だった前のアパートに比べ、地上二階の今のアパートは地に足がついている。地面に近い分、土埃と砂埃は五倍増し(推定)。このアパートは一戸建てサイズの建物の一つの階全部を占有する形になっているので、窓が四方にある。風通しが信じられないくらいいいのは嬉しいのだけれど、風が運んでくる砂埃も信じられないくらい凄い。毎日のようにせっせと拭き掃除をしても(そういうこともたまにはある)、次の日にはもうじゃりじゃりいう。家の中では裸足派の私が、サンダルでウロウロするくらいだ(そうしないと足の裏が五分で真っ黒になる)。
そんなじゃりじゃりした家にパトリックがいない日の夕飯は、さんまのチゲ。「げっぷが魚臭い」と言われてしまったさんまの南蛮漬け以来なんとなく遠慮して青魚は出していなかったので、かなり久しぶり。「食べられないことはない」らしいけれど、そんなに好きでもないものを頻繁に出すのはかわいそうなので遠慮していたのだけれど、魚好き、しかも青魚好きの私としては寂しかった。で、キムチと葱とニラをごま油で炒めたところにお水を入れ、さんまをいれてチゲにした。コチュジャンがないので、お味噌と豆板醤にお砂糖をたして似非コチュジャン風味で。
二日目、残ったさんま(二匹分使っちゃったもんね)の身をほぐして、そのために多めに炊いておいたご飯でチゲ雑炊に。卵を落とし、仕上げに海苔をたっぷり、さらにごま油もたら〜り。死ぬほど美味しかった。というか、一日目のチゲより二日目の雑炊のほうが遥かにおいしかった。韓国風の雑炊に海苔を入れたのは初めてだったけれど、これがめちゃくちゃ合う。もうこれからの人生、海苔なしの韓国雑炊は考えられないくらい(いちいち大袈裟...笑)。あぁまた食べたい。パトリックが帰って来たら、さんまじゃなくてなにか他のもので作ってやろっと。
あぁそれにしてもこの毛地獄、何とかならないのかしら。さっき掃いたのにもうふわふわ漂ってるよ...
バナナ嫌いの私にバナナを一本遺してペンシルヴェニアの実家に帰ってしまったパトリック(いや、別に喧嘩をしたわけではなく)。台所のカウンターに一本だけ、日に日に忌まわしげな黒い斑点に覆われて行くバナナを見ながら悶々としていた私ですが、さすがにこのまま放っておいてもパトリックが帰ってくるまでには腐ってしまうだろうと観念して、バナナケーキにしてしまうことにしました。バナナケーキになっても「大好き!」というほど好きではありませんが、生のままよりは食べられるので。
この赤と青のなんとも愛国的なケーキカップ、シリコン製です。アメリカ人はなんでも赤白青の星条旗から取った色のものを使いたがりますが、これもどうやらその一例。(ケーキの型が赤白青ならともかく、ケーキそのものまでこの三色に染めてしまったりするので、日本人の私が見ると美味しくなさそうだったりもするんですよね...今時こんなに色紅ラブな人々も珍しいんじゃないかしら。)このシリコンカップ、何度も洗って使えるので使い捨てのアルミカップよりも地球に優しいし、一度に焼ける数の決まってしまうステンレス製のものに比べて使いやすいかな、と思い、買ってみました。サイズも、こちらでスタンダードらしきマフィンパンに比べて一回り小さめで、食べ過ぎの気になる私たちには最適。ところが!地球に優しいシリコンカップには裏がありました。
これ、めちゃくちゃ洗いにくいんです。紙のカップケーキの型みたいな雰囲気で細かく波打った縁の部分。かわいいポイントなんですが、ここに生地が詰まる!そして詰まった生地が生半可にスポンジでこすっただけでは取れない!よっぽど古い歯ブラシでも出してこようかと思いましたが、ゴムみたいに弾力のある型なので、これを表裏ひっくり返す感じで内側を外側に向けて洗うことでなんとか解決。しかしこのひっくり返す作業がまた曲者で、洗剤の混ざった水が撥ねる撥ねる。一体何度洗剤が眼に入ったことか。水鉄砲並みです。やっぱり表面がつるつるのシリコン型にしておけばよかった、と後悔。でも、こういうことって使ってみないと分からないんですよね。地球に優しいのはいいけど、私にも優しくしてくれー!と吠えたかった今日でした。
できたバナナケーキはおいしかったですよ。焦げたレーズンが(爆)。
Continue reading "シリコンカップの陰謀"恥ずかしながらずっと作ったことのなかったヒジキの煮物に初挑戦したのは先週も半ば。結構うまくできたのは良かったんだけれど、水で戻したヒジキがどのくらい増えるもんか分かってないにも関わらず、一掴みバサッと戻したのが大失敗。(だって三十グラムなんて言われたって、うちには秤なんてありません!)三十分ほど経って台所に戻ってみたら、直径二十センチくらいのボールに一杯、なにやら黒いものがワッサリと...。それに人参、ごぼう、油揚げに椎茸まで加えて煮たので、できあがりの量はもう殺人的。「バケツ一杯のヒジキ」と呼んでもクレームがつかないくらい沢山できてしまいました。その晩から毎日せっせと食べていますが、まだなくならない。そのままも食べたし、炊き込みごはんにもしたし、あげくの果てはスクランブルエッグにまで入れて朝も食べたのに、まだある。(せっかくだから全部写真を撮って、ブログのネタにすれば良かったかも...ははは)今日は木曜日だから、もう一週間以上アレと戦っている計算に。おいしくっても、髪が黒々艶々でも、さすがにこれだけ毎日食べてると飽きてくる。
というわけで、一昨日の晩はサラダにしました。蓮根をサクサクな食感が残るようにさっと茹でて、これでもかっ!のヒジキに、マヨネーズ、それに麺つゆもちょこっと足して。葱のみじん切りと黒ごまも振りましたが、闇夜の黒牛状態でよくわかりませんね。でもコレ、なかなかいけました。蓮根のサクサクはもともと大好きだし、マヨネーズに麺つゆのコンビももともと大好き。ヒジキ地獄に陥ってなくても、時々作りたい味です。ヒジキ地獄に陥っている場合は、肝心のテキの消費量が少ないのが痛いところですが...。でもこれであと一食分くらいにまで減ったので、今晩私が一人で食べれば片付くはず。広い世界には日本食が食べられなくて寂しい思いをしている人があちこちにいるというのに、ヒジキ地獄だなんて贅沢な話です。
でもここだけの話、母が煮たヒジキにはかなわなかったなぁ。ヒジキ自体を食べた時にはそんなに違いを感じなかったけれど、他の料理にアレンジすると、歴然の差。特に炊き込みごはんにした時に、なんでこんなに違うんだろう?というくらい間の抜けた味になってしまいました。生姜の利きが足りなかったのと、あとはやっぱり味付けかなぁ?う〜ん。「ご飯作るの大っ嫌い」なんて言っているわりには侮れません、うちの母。
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本日三時半頃からものすごい夕立でした。大して広くもない通りの向こう側の家が、強風ではためく(?)雨の幕の後ろにかすんで見えないくらい。慌てて家中の窓を閉め、通りに面したサンルームに戻ってみると、すぐ目の前に止めた愛車フォーカス君の左前輪がほぼ半分水没しているではありませんか。さらに慌てて眼鏡を取りに走り、雨垂れで見にくくなった窓から顔をしかめてよく見ると、車高が高めなのが幸いしたのか、本体部分は無事なよう。心配なので大雨の中を検査に走り(って、表のドアからほんの数メートルですけどね)、泥水が車体に侵入していないことを確かめて戻ってきました。私の数台後ろに停めていたホンダのおじさんの辺りはかなり水深も深くて、おじさんは帚を持ち出してせっせと水を排水溝のほうへ押しやっていましたが、あんなんで大丈夫だったのかなぁ。
しばらくすると雨は弱まり、道路の両側のプチ洪水もどこかへ消えて行きましたが、これはひょっとして車をどこか高いところへ移動するべきか!?と、本気で考えました。パトリックが熱帯気候のフロリダに住んでいた頃には、そういうことはよくあったそうです。車で通勤途中に突然雷雨に襲われ、数インチ前も見えないので仕方なくその場で雨宿り、とか、突発的な洪水を避けるために、近所でどの通りがちょっとした雨で水没しやすいかはいつも頭に入っていた、とか。海のないシカゴには台風が来ないので、秋はいつもなんとなく物足りない気がしていたんですが、天候はやっぱりあまりエキサイティングじゃないほうがいいんですね。普段のちょっとした雷雨くらいならそんなに慌てませんが、今日はさすがに車のエンジンがどうなるかと、一瞬ひやっとしました。
日本ではもう「そう言えばそんなものも流行っていたっけ」というくらい昔の話かもしれませんが、私はつい最近知った、なんちゃってキャラメルの作り方があります。普通ならお鍋で溶かして焦げ目をつけたお砂糖に生クリームをジャッと入れて、バチバチはねるのを鍋蓋で防戦しつつ戦々恐々と混ぜて作るキャラメルですが、このやり方だと恐いこと一切無し。なんと、コンデンスミルクを缶ごと2〜3時間茹でるんだそうで。考えてみれば、牛乳と砂糖でできたコンデンスミルクを加熱するわけなので、材料的にはキャラメルができてもおかしくはないのですが、なんとも眼からウロコなアイディア。面白そうなので(暇だし)、やってみました。
ラベルを剥がした缶を熱湯に入れてグツグツすること二時間半。取り分け用の大きなスプーンで缶ごと取り出し、しばらく冷ましてから開けてみると...
なんと驚き、中身はしっかりキャラメル色になっていました。鼻を近付けると、ほんのりキャラメルの香りも漂ってきます。味の方は、もう少しキャラメル特有の香ばしい香りがしてもいいかな、というマイルドなキャラメル味でしたが、2ドル弱の缶をことこと茹でるだけでできるんなら儲けもの。なにしろ一缶あるので、パンに塗ってバナナのスライスをトッピングしたバナナキャラメルトースト、なんて、普段なら絶対にやらない(一見)手のかかった朝ご飯を三日続けて食べてしまいました。それはそれでおいしかったのだけれど、パトリックと二人でトーストに載せて食べているだけではいつまで経ってもなくなりません。で、風呂ランタン...じゃない、フロランタンを作りました。
一番手の掛かるキャラメル部分はもうできているので、生地を混ぜて二度焼きするだけ。手際の悪い私でも30分ちょっとで出来上がりです。子供の頃から、母が時々作ってくれたり、近所のケーキ屋さんで買って来てくれたりしたフロランタンは大好きでしたが、こんなに簡単にできるなら自分でもちょこちょこ作ろう、と思ったりして。出来上がりをつまみ食いしたり、今日の朝ごはんに食べたりして、残りのほとんどは今晩からフィラデルフィアの実家に帰るパトリックに、お土産に持って行ってもらいました。むこうに着く頃には半分くらいになっていたりして(笑)。
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ちょっと粉について。普段はバーモント州に本拠地のあるKing Arthurというブランドのなんでも粉(All Purpose Flour)を使っているのですが、なんでも粉は日本の薄力粉に比べるとグルテンが多いということを最近知り、納得。ちょっと混ぜすぎるとすぐにさざれ石が巌になったごとくの焼き上がりになってしまうのはそのせいだったのか。で、なんでも粉より少しグルテンの少ないペイストリー・フラワー(Pastry Flour)というのを買って来て、それで焼いてみました。ふわふわさくさくのパイ生地を作るための粉らしいのですが、サブレにもばっちりでした。これよりさらにグルテンの少ないケーキ専用粉(Cake Flour)もありますが、少なくともサブレ・フロランタンにはペイストリー・フラワーがいいようです。アメリカでケーキやクッキーを焼いていてうまくいかない方、試してみてください。
ダウンタウンに用事があって行った帰りに、最近お気に入りのアーガイルへ。かなり前からご飯を炊く土鍋が欲しかった(しばらく実家の母のを借用していたが、取り返されてしまったため)ので、食器や調理器具も置いてある大きなベトナム系スーパー、ブロードウェイマーケットに行ってみた。このマーケット、生鮮食品の鮮度には当たり外れが大きい。今回は大外れもいいところで、楽しみにしていた新生姜は半分腐りかかっているし、蓮根は黒ずんでるし、しめじは黴が生えてるし、で撃沈。でもお目当ての土鍋はちゃんと発見。
こちら。外側は素焼き、中の食材が触れる部分には取っ手と同じ焦げ茶色の釉薬をかけて、食べ物の味が鍋肌にしみ込まないようになっています。新しいアパートの台所には収納場所がまだ余っているので、大して迷わず購入。$5.95と、高級飯炊き土鍋を買うことを考えればかなりお買い得だったし。が。この素焼きの土鍋を浸水していて大失敗。それも、人生でこんな大失敗したことない!というくらいの。
土鍋を置いたシンクに水を張り始め、ちょっと眼を離してリビングに行ったのが運の尽き。英語で"Out of sight, out of mind"と言いますが、まさにその通りで、シンクの水が出ているのをすっかり忘れること十数分(おいおい)。階下に住む大家さんが真っ青な顔で階段を駆け上がって来てやっと気付いた(汗)。台所へ駆けていくと(当たり前だが)床は水浸し、シンク周りの引き出しの中でもチャプンチプンと平和な音が...(涙)。パニックになりつつもとりあえず床にバスタオルを投げ、だいたい綺麗になったところでそのタオルはシンクに放り投げて階下へ。
なぜか大家さんの住む一階はほぼ素通りで、溢れた水は地下室へ直行したらしく、何かの配管と地下室の天井の継ぎ目辺りからぼたぼた落ちてくる水をモップで拭き取り、おっとその前に、と水滴の直撃を受けている近所の大工さんの電気工事系の器具を(感電しやしないかとヒヤヒヤしつつ、濡れた手で)どけ...とやっていると、二人いる大家さんのうちの階段を駆け上がって来たほうの、いつも激情に身を揉まれているタイプの人が(もう一人の、いつもクールなほうの大家さんは私と一緒にモップで後始末をしていた)フガフガの止まらない愛パグとともに様子を見に登場。さっきどけた電気工事の器具はきっと高いはずだ、とか、水が乾くと体積の変化で濡れた壁の中がだめになるかもしれない、とか、私の頭の中のレジのチーン!チーン!が止まらなくなるようなことを散々言って、退場。引っ越して来て一ヶ月も経たないのにこんなとんでもない大事件を引き起こしてしまって一体どうなることやら...。6ドルで買った土鍋が5000ドルくらいにふくれあがって帰って来たりした日には、笑おうにも笑えんぞ...。はぁやれやれ。パトリックは借家人保険には入っているんだろうか?
などと考えつつ二階のアパートに戻って来たころにはかなり夕飯の支度をする気力も失せてしまっていたのだけれど、せっかく買った土鍋でこんな大騒動を起こした上には使わずばなるまい、と、お米と餅米半々のおこわにすることに。中華ソーセージがあったので、それを一本細かく刻み、生姜のみじん切りと合わせ、醤油とごま油を垂らして普通に炊きました。飾りに、瀕死のほぼ全体に茶色くなったシラントロー(香菜)から、辛うじてまだ緑の部分を切り取って載せて。合わせたのはチャイニーズブロッコリー(タイに住んでいた頃によく食べた、パッカナというぱきぱきした歯ごたえの野菜に近い感じ)の生姜炒めと、豚肉をオイスターソース、醤油とニンニクに漬けておいて焼いたもの。
この豚肉、本当はナンプラーも入れて東南アジア風にする予定だったのに、引っ越し前に開催した(?)「中途半端に残った調味料は使ってしまえキャンペーン」の犠牲になったナンプラーをまだ補充していなかったことに気付き、魚っぽい味のもの...う〜ん、そうだ!あれがある!と思いついたのは「ほんだし」。ほんだしに醤油で、考えてみれば東南アジアというより純日本な組み合わせになってしまいましたが、どういう具合かお肉はお箸で切れるくらいに柔らかく焼けて、それなりにおいしかったです。オイスターソースで中華っぽい味になったしね。次回はちゃんとナンプラーでやろっと(笑)。おこわはちょっと柔らかめだったけれど、普段使いの薄手の鍋で炊いたものよりずっとふんわりしておいしかったです。さすがは土鍋、6ドルでもちゃんと働いてくれます。明日は普通にご飯を炊いてみようかな。
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怪しい中国食器(と調理器具)の品揃えはかなり優秀なブロードウェイマーケットは、ローレンスからブロードウェイを北上して一ブロックほどのモールの中、北東の角にあります。ベトナム語の名前をメモしてこなくて、簡単にgoogleしただけでは見つけられなかったので、今度行ったらちゃんと場所やホームページ(あれば)をUPしますね。
引っ越しが終わって若干落ち着いてきたものの、いまだにインターネットのない我が家。AT&T(寡占状態だったのが、最近になって競争相手のSBCと合併してほとんど市場独占中のしょうもない電話会社)の工事のお兄さんが昨日電話線を繋ぎに来てくれたのは良かったものの、電話が通じるようになったのは今日の昼過ぎ、そしてインターネットがつながるのはなんと早くて19日だとか。そんなの聞いてないよ〜、電話がつながればすぐインターネットができるって話だったのはどうなったのよ〜、と足掻いたところでどうなるものでもなく。思い返してみれば四年前日本から引っ越して来た時も、何度頼んでも、いつまで待っても、長距離&国際電話をかけられる設定にとうとう来てくれなかったのだった。何につけてもサービスの悪いアメリカだけど、電話会社は最悪の部類です。やれやれ。新しいアパートから自転車で十分ほどのコーヒーショップ(メトロポリス:ここの自家焙煎コーヒーはシカゴ一です)で、この記事も書いてます。
というわけで、当分は不定期投稿が続きそうですが、本日はこの間のたべっ○どうぶつに続き、アーガイルのベトナム人街の話題。かつてフランスの植民地だったこともあってバゲットやバゲットを使ったサンドイッチがおいしいベトナムですが、アーガイルに来るとこのベトナムサンドイッチが食べられます。ブロードウェイトアーガイルのぶつかる交差点にあるバー・リー(Ba Le)を最初に知ったのは、このベトナムサンドイッチがきっかけでした。パトリックと辺りをうろうろしていて、お昼時にふらっと入って激安サンドイッチを見つけて以来、私たちはこのお店の大ファン。バー・リーでは、ベトナム風のソーセージや焼豚、レバーペーストやエビ団子を例のベトナムなますと一緒にバゲットに挟んだ新鮮なサンドイッチが、3ドル以下という手頃な値段で食べられます。平日の昼間に行くと、近所のオフィス街から安くておいしいランチを求めて、ベトナム人のみならず白人や黒人まで、ずらりと(周辺の薄汚れたような内装のお店とは一線を画す)小綺麗なカウンターの前に並んでいます。(小綺麗なのは、フランチャイズだかららしいです。)
壁には番号と写真付きのメニューが掲げてあって、英語のよくわからない店員さんとベトナム語なんかしゃべれないお客さんでもなんとかコミュニケーションが取れるようになっているのですが、簡単だからとサンドイッチしか頼まないのではもったいないくらい、ここにはいろんなベトナムの食べ物が揃っています。冷蔵ケースの中には自家製のハムやレバーペーストから、ハーブたっぷりのサラダや生春巻きが並び、カウンターの隣の保温ケースには焼豚、なにやらおいしそうな鶏の揚げ物などなど、さらにカウンターの上には所狭しとお米の粉を蒸した中に葱や干しエビを詰めたもの(バイン・なんとか、と言ったような...)が並んでいて、雰囲気はまるでデパ地下。お店の一番奥の冷蔵ケース(それも一つじゃないのです)には、忘れちゃいけない、ココナツミルクや甘く煮た豆を使ったデザート類がごっそり揃っています。もうほくほくです(笑)。
で、今回買ってみたのがこちら、お米の麺とサラダの上にベトナムのお惣菜が色々載った、いわばお試しプレートのようなもの。胡椒が丸ごと粒のまま入ったソーセージ、五香粉の利いた春巻き、サンドイッチにも登場していたエビのさつま揚げ、それに大根と人参の酸っぱいなます、みんなおいしかったけれど、ピカ一だったのがスパイスの利いたベトナム風の焼豚。(というか、薄く衣が付けてある感じだったので、揚げ豚かな?)他のおかずに比べてほんのちょっぴりしか入っていなかったのが心底残念なくらい抜群の味でした。今度行った時に単品で売っていたら、お買い上げは確実です(笑)。
プラスチックの箱に入ったこのベトナム弁当を自転車の後ろにくくりつけてそのまま湖まで一漕ぎ、木下の芝生で食べるお昼はさっぱりしていて最高でした。(場所柄、ホームレスのおっさんたちが所在なげにウロウロしているのはちょっと気になりますが...)ついでに買った、ココナツミルクの中に金時豆の甘煮とタピオカのゼリーが入ったデザートも、ちょっと甘めでしたがなかなか。お惣菜セットはとてもお昼に一人で食べられる量ではなく、残りはパトリックの夕飯のアペタイザーになりました。(誘惑は大きかったけれど、ちゃんと焼豚も半分残してあげたぞ。愛だね、愛...って、古いか。)写真はそのアペタイザー盛り。
次回はあの焼豚に、ハムでも買ってみようかな、と思っています。昔の魚肉ソーセージみたいに、カラフルなビニール袋に充填して、口のところをアルミのワイヤーできゅっと縛ったハム類は、なんだか懐かしくていい感じ。バゲットみたいに、フランス仕込みでおいしいんじゃないかと思うのです。デパ地下みたいに(日本人の口に合うおいしい)お惣菜を手軽に買って帰れるお店の少ないアメリカで、バー・リーは嬉しい存在です。
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Ba Le Sandwich Shop
5018 N. Broadway, Chicago, IL
773.561.4424
永遠に続くかと思われた旧アパートと新アパートの間の往復もなんとか終わり、今日は新アパートでの第一日目でした。収納の位置もサイズも違うので、台所は(も)まだまだ整理しきれない食材やスパイス類が山のようですが、とりあえず何とか料理ができるだけの状況にはなったので、ほとんど一週間ぶりで夕飯を作りました。朝御飯に卵をスクランブルにする程度のことは数回しましたが、それ以外はこの一週間ほとんど外食ばかりだったので、そろそろ家庭料理が恋しくなってきたところでした。(三日間ぶっ続けで肉体労働だった今週末は、おにぎりが食べたくてしょうがありませんでした。こんなときコンビニがあればいいのに!と何度思ったことか...笑)料理すること自体も結構恋しかったりして。
やっぱり引っ越ししたあと初の夕飯はこれでしょう、ということで、今日はおそば(写真はなし。引っ越し直後ということで、お許しあれ!)。ミツワで買ってあった茶そばを段ボールの山の中から汗だくで掘り出し、つゆは例によって麺つゆのもとで。あまりの蒸し暑さに(いや、単なるめんどくさがりデス)それ以上火を使う気になれず、付け合わせは大根の明太マヨサラダと、出来合いのタラの天ぷら(というかフィッシュ&チップスのフィッシュの方ですね)。金曜日に移民局に指紋を取られに行った帰りに、同じモールの中にあった中国系のスーパーで見つけた新ショウガを一片、細切りにして入れたら、さっぱりピリリのいい味になりました。そばはやっぱりイマイチだったけれど、荷物で一杯の部屋でも、これで一区切りついた気がしました。は〜やれやれ。
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