更新を怠っているうちにもうすぐ「先週」の話になってしまいそうなので、慌てて。(と書いて、書きかけのまま週末のほほんと小旅行に行っているうちにまんまと「先週」の話になってしまいました。ははは。)
シカゴで中国系の人が沢山住んでいる地域と言うと、ダウンタウンの南のいわゆるチャイナタウンと、小さめでヴェトナム系が多いようですがアーガイルとブロードウェイの交差点を中心とするエリアが有名です。移民のパターンとして、低賃金の仕事に就かざるを得ない人が多い移民第一世代では都市部に住み、それが学位を取ってプロフェッショナルな仕事に就く人が増えだす第二世代になると、「安全性」と整った教育環境を求めて郊外に流出する、というのが一般的だと、アメリカでは言われています。中国系の移民に関してもそれは同じで、あまり知られていませんが、シカゴ西部の郊外にかなりの数の中国系アメリカ人が住んでいるそうです。
特にダウンタウンからほぼ一直線に西に行ったウェストモント(Westmont)には、60年代に移民して来た台湾系の人たちが沢山住んでいるらしく、中国・台湾系のスーパーや食料品店が集まったインターナショナル・プラザなるものがあります。そこのフードコートで、かなり本格的な台湾式朝ご飯が食べられるという話を最近聞き込んで、ずっとうずうずしていたのですが、ウェストモンとまではなにしろ遠い。レイクショア・ドライブから290に乗り換えて45分はかかります。そんなに遠いところまでただ朝ごはん食べに行くのもねぇ、というわけ。ところが、この間地図を見ていたパトリックが、ウェストモントから15分ほどのところに、こちらも前々から行ってみたかった植物園(Morton Arboretum)があるのを発見。何だそれならこの二つを合わせれば良いじゃん、というわけで、行ってきました。
十時半過ぎから準備を初めてのそのそと行ったので、着いた頃には朝ごはんの時間なんてとうに終わっていましたが、殺風景なフードコートを見回してみると、まだ朝ごはんらしきおかゆやらなにやらを食べている人ばかり。どうやらウェストモントの「朝」はまだまだ続いているようです。ほっと胸を撫で下ろして、とりあえずフードコートの隣のスーパーをうろつきました。普段行っているエスニックスーパーは、中華のものだけ、というわけではなくていろんな国のものをちょこちょこと売っているのですが、ここ(Whole Grain Fresh Foods)は基本的に中華のもののみ。日本のお菓子や韓国の海苔など多少はありましたが、かなりの大きさのスーパーが中華材料だけで埋め尽くされているのはかなり壮観でした。麺類だけで通路の片側が一列ずらりと埋まり、その反対側は中華の乾物だけでぎっしり、といった具合。普段あまり見かけない薬膳粥のセットや、デザート用に細かく挽いたアーモンドや胡麻の粉などもあって、なかなか面白かったです。噂によれば、周りに競争相手がいないからか、お値段は水増しされているようですが。
お腹が空いて来たところで、肝心のフードコートへ。もともとはオフィスビルだったものをフードコートに改装したらしく、なんとな〜く無機質なオフィスの雰囲気が残った建物でした。真ん中の吹き抜けから外の光が入るのがせめてもの救いですが、薄暗いし、照明は蛍光灯だし、それでも雰囲気が良いとは言いがたい感じ。雰囲気より味で勝負、ってことですかね。
台湾小吃やベトナムのフォーなど、それぞれ特定の地域の料理に特化したお店が四軒ほど入っていましたが、混み具合から判断して一番期待の持てそうな粉もの専門店の列に並んでみました。玉堂餃子館(Yu Ton Dumpling House)という、一番右端にあるお店です。「高級餐館的質和量!快餐店的値銭!」がキャッチフレーズのこのお店(笑)、とにかく大人気で、中国人と台湾人と思われるお客さんの列が途切れることがありませんでした。巨大な揚げパンやおかゆが、カウンターの後ろの小さな厨房から飛ぶように出てきます。私たちは、週末と祝日限定の朝ごはんメニューから、巨大揚げパン(twisted cruller)、豆腐花(soybean jello)、韮饅頭(chive bun)、海鮮粥(seafood congee)を、それに普通のメニューから厚揚げと豚肉のトウチジャン炒めを頼みました。美味しそうな匂いと「週末限定」に惹かれて、明らかに頼みすぎ(爆)。しかしトウチジャン炒めについてきたご飯以外は全部完食(さらに爆)。
だって美味しかったんだもん(笑)。厚揚げと豚肉のトウチジャン炒めは、想像通りの、コクがあってがつんと来る味。普通の中華料理屋さんで食べるよりもなんとなく家庭料理に近いような気がしましたが、それは「台湾人が大挙して押し寄せる朝ごはんの店で食べている」という雰囲気のなせる技だったかもしれません。トウチと聞くと目が輝くパトリックもご満悦でした。
(長くなって来たので、続きは次回。)
いよいよ今週の木曜に本引っ越しが迫り、土日はせっせと箱詰め&愛車のフォーカス君で新しいアパートと今のアパートの間を行ったり来たり、でした。つくづくうんざりするのは、生きているうちに知らず知らず溜まるガラクタ。無くても生きていけるものがほとんどでも、妙な愛着があって捨てられなかったり、五年に一回あるかないかくらいのレア〜な状況で必要かも、で、やっぱり捨てられなかったり。それでも私は結構な量を処分したのですが、問題はパトリック。二十年は遡りそうな壊れたモニターから、一つ一つに「由来」のある埃をかぶった石ころに、この先一体読むのか読まないのかかなり怪しいアニメ雑誌までたんまり溜め込んでいて、捨てろ捨てろと言ってもなかなか捨てません。意外と男の人の方が捨てられないんですかねぇ。やれやれ。ま、こんなところで愚痴っていてもしょうがないんですが...。
そんなわけで、うちには今調味料も調理器具も一切ありません。みんな次のアパートの一間で、段ボールに詰まって出番を待っています。お昼を作って食べようにも包丁も無いので、近所の中華料理のビュッフェに行ってきました。炒め物から揚げ物、蒸し餃子までいろんな種類のものがどっさりあって、テイクアウトにすると量り売りになります。大きな発泡スチロールのテイクアウト用の箱に結構入れて、お値段$3.76(税込み)でした。味もそこそこおいしいし、何より野菜がたくさん摂れるのが嬉しい中華のビュッフェ、この値段なら本引っ越しまで毎日これでもいいかも(笑)。ビュッフェでは初めて見る桃饅まであって、桃饅大好きの面食いな私はホクホクでした。
ところが...いざ家に帰ってきてみると、お箸もフォークも無い!考えてみれば、みんな詰めてしまったのです。あぁなんてバカ。しょうがないので、昨日の夕飯(近所のホットドッグ屋からテイクアウト)についてきたプラスチックのフォークを油の染みた袋から探し出して(うへぇ)、それで食べました。フライヤーから出たての熱々フライドポテトの上に無造作に載せられて、哀れにも持ち手の曲がってしまったフォークでしたが、ないよりは数段マシ。助かりました。今週いっぱいくらいは、こんな間抜けな状態が続きそうです。
たまーに、無性に麻婆豆腐が食べたくなることがあります。日本の中華料理店では定番の麻婆豆腐ですが、なぜかアメリカでは滅多に見かけません。この料理、鉄人シェフの陳健一さんのお父さんが日本全国に広めたそうですが、きっとアメリカにはそういう料理人がいなかったんでしょうね。というわけで、麻婆豆腐を食べるなら自作、というのが我が家の定番。レトルトのソースを使わなくても、家にある調味料でかなりおいしくできるし、何より早いので、大して苦にはなりません。
昨日のお昼に作ったのは、白と緑の麻婆豆腐。夏の昼間にコッテリ茶色の暑苦しげなものを食べるのもなぁ...というわけで、麻婆豆腐を茶色くする二大戦犯、お醤油とオイスターソースにはお引き取り願いました。そのかわりに、母からおすそ分けのあった沖縄の塩と、鶏ガラスープで旨味を出します。お豆腐の白に、たっぷりのネギとニラの緑が映える一品になりました。(だから白と緑の麻婆豆腐。)
アメリカでも、日本食は健康に良い!ということでかなり沢山の種類のお豆腐が売られていますが、日本人が見ると今ひとつ。ステーキにしたりサラダに入れたり、と、使い方が妙(?)なので、基本的に固いのが一つ。"Soft Tofu"と銘打ったのを買っても、日本の木綿豆腐よりもっと固かったりします。アメリカのお豆腐なら、本当に「豆腐の角に頭ぶつけて死んじまえ」るかも(笑)。形はお豆腐みたいだけれど、あの馥郁とした大豆の味がしないのがもう一つ。そんな大味なめりけん豆腐ですが、麻婆豆腐をする時だけは重宝します。というのは、瑞々しい日本のお豆腐に比べて水分含有量が少ないため(だからやたら固いんですが)、水切りをする手間が省けるのです。閑話休題、材料です。
ソースには、1/8カップのお湯に、鶏ガラスープの素、コーンスターチ(もしくは片栗粉)大さじ1、それに豆板醤を小さじ1、あらかじめ混ぜておきます。調味料を全部合わせておくのは、短時間で仕上げるのが勝負の中華料理では基本だそうなので...。
作り方はごく普通の麻婆豆腐と同じです。生姜とニンニクを炒めたところに豚挽き肉を入れて、火が通ったら角切りにしたお豆腐を入れて炒め、ソースを回し入れてとろみが出るまでぐつぐつ、最後にごま油と山椒をぱらり。中国産の山椒から柑橘類につく病原菌が発見されたとかで、アメリカでは、つい最近まで四川山椒の輸入が禁止だったそうですが、今年になってその禁止令も解け、私としては嬉しい限りです。何しろ、これをぱらりとやるだけで、自家製麻婆が何とも本格的な、舌もぴりりと痺れる麻婆豆腐になってしまうので。シカゴにお住まいの方なら、エヴァンストンやオールドタウンに店舗のあるスパイスハウスで、良いものが手に入ります。(スパイス瓶に一杯の1オンスで$2くらいです。)
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