シカゴのループ(ダウンタウンの中でも、CTAの経営する高架鉄道と地下鉄に囲まれた区域)から、ランドルフ・ストリートを10ブロックほど西に行ったウェストタウンと呼ばれる地域は、最近になって再開発の進んだ新しいエリアです。もともと工場地帯だったので、天井の高い工場や倉庫のビルを改装した煉瓦造りのロフトが立ち並び、おしゃれなバーやレストランが軒を連ねていて、垢抜けない私なんかが行ったら場違いなんじゃ、というくらいトレンディーな地域になっています。ここから数ブロック北には、フルトン・マーケットという野菜やお肉の卸売業者が集まるエリアがあるので、ランドルフ沿いにも肉の卸業者が数軒あったり、卸会社で働く人のための安い簡単なレストランがあったりして、これとトレンディーなロフトやレストランとのコントラストを眺めるのも、なかなか面白いものです。
この地域のレストランの客層は、再開発であたりに建った新しいロフトや、ダウンタウンの高級コンドミニアムに住む、若くてリッチなプロフェッショナル。イタリアン、寿司、パン・エイジアン、フレンチ、と、レストランは色々ありますが、共通するのはこの客層に合わせた大袈裟な(?)演出とそれなりのお値段。料理の味より超トレンディーな雰囲気のほうに気が行ってしまっているレストランが多いのですが(というのは毒舌が過ぎるかしらん)、ここにも値段は張るけれどそれなりにおいしいレストランはあります。アメリカ風にアレンジした創作アジア料理のレッドライト(Red Light)や、フランスの大衆食堂の料理を出すマルシェ(Marché)などがその筆頭。(私は行ったことがないので、Chicago Readerという定評のあるフリーペーパーの批評を参考にしています。Red Lightに行ったことのあるパトリックは、「おいしかったよ」と。この二つと、さらに同じ通りにあるイタリアンのVivoは、黒幕が同じだそうです。)
近頃シカゴではスシバーに行くのがかっこいいとされているので、ご多分に漏れずランドルフ沿いにも山ほどヒップなスシバーがあります。(この間ちょっと歩いただけで五軒も見つけました。)その中で、絶対行っては行けないお店が、スシ・ワビ(Sushi Wabi)。ちょっとインダストリアルな感じの店構えはなかなか素敵なのですが、料理のほうはちょっと腹が立つくらいいい加減でした。しかも高いし。
どの料理も、メニューで読む限りはおいしそうなのです。ソフトシェル・クラブの天麩羅に蜂蜜ワサビソース、とか、鮪のたたきにマスタード味噌ソース、とか。ところが実際に出てきてみると、天麩羅はべったり油を吸った重い衣が暑苦しいし、蜂蜜ワサビソースはわさびの辛みは利いているけれどゴテゴテに甘いし(単純にお醤油で食べたほうがずっとおいしかったです)、で、アイディアは良いんだけれどプロなんだからもうちょっと上手にできないの、という感じ。うちの母の揚げる疑問符付きの天麩羅のほうがまだおいしかったりして。ところがこれはまだ良いほうで、鮪のたたきと来た日には眼も当てられませんでした。
そもそも(写真を見ていただければ分かりますが)、鮪のたたき自体が怪しいのです。「さっと炙った」部分が、まるで機械で作ったかのように均一で、しかも炭火の焦げ目もなし。見た感じはまるでハム。で、これを辛子酢みそを濃厚にしたようなソースにつけて食べるのですが、ソースの味が強すぎて鮪の味なんて全く消えてしまいます。でも考えてみるとこれはこのほうが良いかもしれないわけで、なぜかと言うとこの鮪がとにかくひどいのです。おそらく冷凍物を下手に解凍したのであろうと思うのですが、妙にびしょびしょしていて、まるで濡れたスポンジを食べているよう。雰囲気としては、凍った刺身を電子レンジで解凍したら、あらら、端っこに火が通っちゃった、でもまあいっか、出しちゃえ、という感じ。鮪自体の味なんて、解凍したときに水分と一緒に流れ出てしまったらしく、これはとてもきつい味のソースがなければ食べられたものではありませんでした。ああ、こんなもの(しかもたった六切れ)に$8も払ったとは...。付け合わせのわかめの酢の物はおいしかったですけどね。
これ以外に頼んだヅケにした鮭のお寿司(二カンで$9 )と、スパイシーツナ巻きはまだましでした(特にスパイシーツナ巻きは、青臭い新鮮なチリの味がしてなかなかいけました)が、びしょびしょ鮪のヘナチョコたたきのダメージを挽回するまでには至らず。というわけで、皆さんランドルフ沿いのウェストタウンに行くときには、是が非でもスシ・ワビは避けましょう。いくら内装に凝っても、DJを置いても、肝心の料理のほうがイマイチでは、ね。
----------------
ウェストタウンに行くには、ループからならランドルフ・ストリートをひたすら西に歩くだけ。郊外から車で行くなら、I-90/94(Kennedy Expressway)のランドルフの出口を出て、西に向かってすぐ。駐車場は、路上になりますがふんだんにあります。
パトリックのアパートのあるロジャースパークは、シカゴ市の一番北の端にあたる区域。ダウンタウンから遠いのと、最近まで治安が悪かった(今も麻薬の売人が駅の周りにうろついていたりしますが...)のが影響して、シカゴ市内で、まあまあの環境のところとしてはかなり家賃の安いエリアです。そのせいもあってか、ロジャースパークは移民の宝庫。統計によればなんでも90以上の言語が犇めき合っているんだとか。そんな多様さはレストランにも表れていて、ペルー料理からコロンビア料理、パキスタン料理から果てはグルジア料理店まで、これでもかっ!というくらい色んな国のレストランがあります。その多くが、既に社会に同化した移民二世三世(いわゆる「アメリカ人」)向けではなくて、まだ家庭では母国の言葉を話し、母国の料理を食べているような移民一世向けに営業しているところが、ロジャースパークのエスニックレストランの楽しいところ。その分、いわゆるアメリカ人向けに営業しているエスニックレストランに比べると、あまりアメリカでは知られていない料理がよく見つかります。味付けも、本物に近いようです。
西のほうはユダヤ人、南はインド・パキスタン系など、同じロジャースパークでも区域によって人種・民族の構成はかなり違うのですが、パトリックのアパートのあるあたりにはメキシコ人がごっそり住んでいます。(うちのお隣も、下の階の人も、みんなメキシコ人です。)そんなわけで、アパートから歩いて五分ほどのクラーク・ストリートには、メキシカンレストランが軒を連ねています。パトリックはここにもう五年以上も住んでいるので、当然安くておいしいお気に入りがあるのですが、このあいだは、ちょっと違うところにも行ってみようよ、というわけで、敢えて行ったことのないレストランに行ってみました。
Quesadillas y Mariscos Doña Lolisは、トウモロコシの粉(マサ)を使った料理を得意とするレストラン。毎朝トウモロコシを挽くところから始まって、トルティーヤからソペ(トウモロコシ粉を丸く整形して焼いたコロッケのようなもの)に至るまで、みんな手作りなんだそうです。パトリックのステーキにも、私のチポトレ・ソースのミートボールにも、この手作り感溢れるトルティーヤが付いてきました。ミートボールにほんのり辛みのあるソースをたっぷりつけて、フリホーレスとともに包んで食べると最高です。パトリックのステーキも、安かったのに($10)牛の旨味たっぷりで、なかなか。一緒に付いてきた、これも自家製のワカモーレ(アヴォカドのディップ)の玉葱がさっぱりで、おいしかったです。雰囲気としては、メキシコのおふくろの味、というところです。
このレストランでは、アステカ時代に遡るという製法でいまだにホットココアを作っているそうです。ココアパウダーを牛乳に溶かしたところに、シナモンなどのスパイスを入れ、それになんと例のマサ(トウモロコシ粉)でとろみをつけるんだとか。メキシコでは冬の朝、仕事に行く途中に道の屋台で買って、ふうふういいながら飲むのが風物詩なのだそうです。たぁ〜っぷりの夕飯を食べたらお腹いっぱいになってしまって試せなかったのですが、次回は必ず、とココロに決めて帰ってきました。(あんまりお腹いっぱいだったので、近所をお散歩してから帰りましたが、あれっぱかりじゃ大して助けにもならなさそう...汗)
クラーク・ストリートには、まだまだ行ったことのないメキシカンレストランが山ほどあるので、これからぼちぼち試してみようと思っています。みんな家族経営の小さなレストランばかりですが、それぞれにオーナーの出身地の料理を出していたりして、面白そう。壁の張り紙はほとんどスペイン語、店の奥のテレビではスペイン語放送のソープオペラをやっていたりして、家から歩いて五分なのに、なにやら異国の雰囲気です。次回の記事に乞うご期待。
-----------------
Quesadillas y Mariscos Doña Lolis
6924 N. Clark St., Chicago, IL
773.761.5677
郊外に住んでいる私の両親にとって、ウィッカーパークやレイクヴューのようなおしゃれなレストランのたくさんある地域は、気にはなってもなかなか行けないところです。駐車場の問題もあるし、かといって公共の交通機関を使って行けば、一度ダウンタウンに出て、それから戻る形になってしまうし、で、億劫になってしまうのも分かります。距離的には遠くても、逆にダウンタウンに出るほうが楽だったりします。そんな両親が都会に出てくると(笑)、せっかくダウンタウンに来たのだから、なにかおいしい、変わったものを食べたい、ということになるのですが、困ったことにシカゴのダウンタウンにあるのはほとんどが超高級料理店か、大して面白くもないどこにでもありそうなレストラン(しかも往々にして高い!)。アメリカ人でもこう思っている人は沢山いるんじゃないかと思いますが、ダウンタウンでおいしくて、肩の凝らない雰囲気で、かつ良心的な値段のレストランを探すのはなかなか大変なのです。
そんなダウンタウンで、自信を持ってお勧めできるのがAvec。とあるシカゴの女性向けの情報誌でインターンをしていたときに、過去の記事の中から見つけたお店なのですが、ちょっとおしゃれだけど気取らない、かつおいしい料理を出してくれる、何とも嬉しいワインバーです。場所も、郊外通勤列車Metra(メトラ)の、Oglvie駅のすぐ裏、という便利な立地で、ダウンタウン探索の後にちょっと寄ってお腹を満たすには最適です。
このAvec、Blackbirdというシカゴでは評判の高い(こちらはかなり高級)レストランの弟分のような存在で、Blackbirdのオーナーやシェフが考案した独創的な料理を、より気軽に食べられます。ウナギの寝床のような細長い店内には、カウンターが一つと、これまた細長い木のテーブルが壁に沿って並び、隣に座った人と肘付き合わせて飲む、という方式になっています。仕掛けは居酒屋のようですが、自然な色の木と、緑のガラスを中心とした店内は、とてもモダンな空間。メニューには、フランス、イタリアにスペインを中心とした百種近いワインに合わせて、地中海を囲む国々の料理にヒントを得た創作料理が、大皿と小皿に分かれて並んでいます。
ここでは、タパスバーのように、大人数で行って適当に見繕って注文、出てきたものをみんなで分けて食べる、というのが正しい食べ方。周りを見回しても、みんなそうしています。料理を決めて、ウェイトスタッフに聞くと、どんなワインが合うか教えてくれます。我らがウェイター君の勧めに従い、私たちは、ペッコリノというチーズみたいな名前のブドウから作った、カルドラというイタリアの白ワインで始めることにしました。飲んでみると、さっぱりと辛口で、かといってつんけんしたところがなく、後味はかすかにフルーティー、とてもおいしいワインでした。小さなカラフェで頼みましたが、辛口白ワイン好きの私としては、大きなほうにしておけば良かったかしら、と思ってしまいました。
私がAvecに行ったのは二度目でしたが、平日の五時半頃にもかかわらずほとんどの席が埋まっていて、しばらくすると列ができるほどのにぎわいでした。(ダウンタウンのワインバーなので、ひょっとすると平日のほうが混んでいるのかもしれません。)そんなこともあって料理が出てくるのには若干時間がかかりましたが、ワインを飲みながら周囲のおしゃれなお客さんを観察したり、一緒に行ったパトリックと彼のお姉さんと下らない話をしているうちに時間はあっという間に経ってしまいます。最初に出てきたのが、スモークした豚肉とブラック・アイド・ピーを使ったサラダ。一緒についてくるフォカッチャ風のイタリアンパンがとてもおいしくて、何度もお代わりしてしまいました。
さっぱりしたサラダと一緒に出てきたのが、ブランダーデというフランスのクリームソースのようなもの。塩漬けにした鱈を戻して、じゃがいもを加え、牛乳や生クリームで煮込んだ、かすかに潮の香りのするリッチなクリームを、かりかりに焼いたトーストにつけて食べます。なんだか知らずに頼んだのですが、これが大当たり。カロリーやらコレステロールやらを考えると、とても食べられた代物ではありませんが、塩漬け鱈に生クリームがとにかく良く合って、これだけあればパンをいくらでも食べられそうでした。塩漬けの鱈はなかなか手に入りませんが、塩鮭なんかで代用できるのかしら、なんて考えつつ食べました。
ここでワインを赤に替えて(銘柄は忘れました)、次の皿を待ちます。しばらくして出てきたのは、赤ワインを使った自家製ソーセージに、ピスタチオと黒ぶどうのプリザーブが載ったもの。ローズマリーの香りのするポレンタにのっていました。味の組み合わせ的にはそんなに感動するほどではありませんでしたが、お肉の粗挽き感が、やっぱり自家製な感じでなかなか。
最後はタスマニアの鱒をケイパーでソテーしたもの。ちょっとぴりっとするスパイスで味付けしてあって、臭みもなくおいしく食べられます。マスタード・グリーンという独特な味のする野菜と一緒に。上にのった素揚げのレモンが「!」でした。
Avecでは頻繁にメニューが変わるので、私たちが食べたものがいつもメニューにあるとは限りません。(前回行ったときに食べた、ホースラディッシュとパースニップのピュレとコクのあるチーズにルッコラがごっそりのったブルスケッタがとてもおいしかったのですが、豈図らんやそれは既にメニューから消えていました。)大のお気に入りの料理ができてしまうと辛いところですが、毎回違うものが試せるのは嬉しい、とあって、これも一長一短。基本的には何を頼んでもおいしいんですけどね。今回私たちが頼んだのはみんな小皿料理でしたが(サイズ的には日本の小さめの一人前くらいの量があります)、他のグループのチョイスを横目で見たところ、ピザやパスタなどの大皿料理もおいしそうでした。小皿は8〜10ドルくらい、大皿は12〜15ドルくらいで、四人で小皿を四つ五つ取れば、かなりお腹いっぱいになります。今回はみんな腹ペコだったこともあって、三人で85ドルとちょっと高めになりましたが、これでワインもコーヒーもデザートも入っているんですから、文句は言えませんよね。
大皿と小皿以外にも、好きなものをチョイスできるサラミやチーズのプレートなどもあります。チーズのプレートを頼むと、そのチーズに合わせて杏のジェリーやナッツといったおまけがついてきます。う〜んおいしそう。シカゴのダウンタウンに行くときには、ぜひ試してみてください。
---------------
Avec
615 W. Randolph Street
312.377.2002
Oglvie駅からだと、駅の西側の通りを北上して、Randolphで左折して西に向かいます。そこから数ブロック行った左側(南側)の、大きなガラス窓のお店です。ループからなら、Randolphをひたすら西に進むだけ。簡単です。
なんだかベーカリーのことばかり書いているような気がしますが、このベーカリーは絶対外せないので、載せてしまいます。
アルバニー・パークにあるトレ・コロノァー(Tre Kronor、スウェーデン語で「三つの王冠」)は、朝御飯どきは開店十分で満員になってしまうくらいの人気店です。そんなに人気があると知っていたわけではなかったのですが、私たちは開店十五分ほど前に着いてラッキーでした。九時開店で、九時十分には本当にテーブル一つしか開いていない、という状態で、それからも来るわ来るわ、お客さんの流れが途切れません。お店に入ったときにあまりにウェイトレスさんがたくさんいるので驚いたのですが、あれだけ込み合うのなら納得。
ラッシュ時と空腹が重なってしまったので、メインが出てくるまでに不機嫌にならないように、パトリックがシナモンロールを頼みました。(お腹が空くと不機嫌になるのは私、不当にもそのターゲットになってしまうのがパトリック。汗)特に期待して頼んだわけではなかったのですが、いざ一口食べてみると、おいしくてびっくり。シナモンを間に塗り込んだ生地をころころと丸めた上に溶かしたお砂糖がかかっているのですが、そのグレーズにレモンが入っていたのです。甘さが強くなりがちなシナモンロールにさわやかな酸味が加わって実に結構。シカゴでシナモンロール、と言うとアン・サザー(Ann Sather)のものが有名ですが、お砂糖がお皿から溢れ出すぐらいにどっさりかかっているアン・サザーのより、私はこちらのほうがおいしいと思いました。
メインには、私は「季節のフルーツのベルギーワッフル」、パトリックは「ブルーチーズとほうれん草のオムレツ」を頼みました。季節のフルーツは苺とバナナだったのですが、これがまた苺ひとパック全部に、バナナ一本丸ごと使ったのでは?というくらいのすごい量。その上にさらに泡立てた生クリームがどかっと乗っかって、なんだか昔渋谷の西村フルーツパーラーに行った時のことを思い出してしまいました。おじいちゃんが連れて行ってくれたのですが、ショーウィンドウに飾ってある、真っ赤な苺に生クリームがたっぷり載ったフルーツサンデーがとても魅力的に見えても、なんだかそのきらびやかなサンデーを食べるのは意地汚い気がして、千載一遇のチャンスだったのに結局なにか他のものを頼んだような記憶があります。あんなお砂糖たっぷりの体に悪そうなものを食べたら、ママがなんて言うかしら、なんて思ったりして。でも今はそんなことは気にしないでいいので(いいのか、私!?)、パトリックの広大な胃袋の助けも借りつつ、しっかり完食してしまいました。
パトリックのチョイスはなにやら健康的なオムレツでしたが、溶けたブルーチーズの香りが卵全体に広がってとてもおいしかった、とのこと。私はブルーチーズが大の苦手なので、手は出しませんでした。ところどころにはみ出したほうれん草が、どうやら生から直接炒めたようで、まだ緑が青々として新鮮そうでした。トレ・コロノァーの人気の源は、新鮮な材料やひねりの利いた料理、それにかわいらしい北欧風のインテリア、ということもありますが、さらにお手頃価格なのが決め手です。ワッフルがほぼ7ドル、パトリックのオムレツは8ドルでした。前回来たときに食べたオレンジ・ヴァニラ風味のフレンチトーストは、オレンジの香りの効いたふわふわのおいしさで、たったの6ドル。甘いもので朝ご飯はちょっと、という人には、スウェーデン伝統のじゃがいもの入ったソーセージや、子牛のソーセージを使ったオムレツなどもあります。
お店の周りは緑がいっぱいの住宅地と大学(North Park University)のキャンパスで、食べ過ぎてしまったら春の空気を吸いつつお散歩にも最適です。今日は道端のタンポポの花をくんくんしている犬がいたり、桜満開の小道があったりして、私たちも春を満喫してしまいました。(といっても、あれだけあった生クリームのカロリーを全部消費するのは到底無理だろうなぁ...)
-----------------------
Tre Kronor
3258 W. Foster Ave. Chicago, IL
773.267.9888
フォスターにはI-94の出口があるので、遠くから来る方にもおすすめです。高速を降りたら2マイルほど東に行った、Kedzieとの角の北側にある白いペンキとレンガの建物です。
月曜日は私もパトリックも在宅勤務なので(って、私は授業がないのでパトリックのアパートで論文を書いているというだけですが)、一緒にお昼を食べます。私が家で簡単なものを作ることもありますが、気分転換も兼ねて外に出ることもよくあります。つい先日も、ラーメンを作る予定だったにもかかわらず、あまりにすばらしいお天気に誘われてふらふらと外に出てしまいました。冬が長いシカゴに住んでいると、花盛りの春の嬉しさが倍増してしまうのです。それで行ったのが、近くのアンダーソンヴィルにあるスウィート・オケイジョンというアイスクリーム屋さん。といってもアイスクリームをお昼に食べたわけではありません。でもその前に、アンダーソンヴィルそのものについて少し。
このアンダーソンヴィル、昔はスウェーデンからの移民がたくさん住んでいたとかで、スウェーデン文化を紹介する小さな美術館があります。(大きなスウィーディッシュ・ベーカリーもありますが、そこのパンはいまいち...)今はスウェーデン人以外の人もたくさん住んでいます。メインストリート沿いには、アメリカには珍しく個人経営のかわいい雑貨屋さんやアンティークショップ、家具屋さんや服屋さんが並び、同じく個人経営のベーカリーやカフェ、レストランもたくさんあって、ウィンドウショッピングをしながらうろうろ散歩するには絶好の街です。メインストリートから一本入ると打って変わって落ち着いた住宅街で、緑も豊富な、とても良いところ。政治的にはとてもリベラルな街で、ゲイをサポートするレインボーカラーの旗があちこちにはためいていたり、フェミニストの読書会を主催する書店(Women and Children First)があったりします。去年私がフェミニズム理論のコースを取った時も、十冊ほどあった教科書はここで買いました。チェーン店の浸食を地域全体でなんとか防ごうという努力もしているようで、地元のコーヒーショップに行くと、オーナーが反スターバックス理論を滔々と語っているのに出会ったりもします。こういうふうに、コミュニティーに密着した政治意識が、生活の一部のようにして存在するのって良いなぁ、と思います。コミュニティーの意識が希薄な都会に住んでいると、余計にそう思います。
とまあそんなわけで、アンダーソンヴィルは私とパトリックのお気に入りの街の一つなのです。それた話題を元に戻すとして、月曜のお昼にいただいたのは、アイスクリームならぬサンドウィッチ。スウィート・オケイジョンでは、ちょっと気の利いた、新鮮野菜たっぷりのヨーロッパ風のサンドイッチが食べられます。私がいただいたのは、フレンチ・トラディション。
半分に切ったバゲットに、ジューシーなトマトの薄切りとシャキシャキの葉もの野菜を敷き詰めて、その上にハムとクリーミーなブリーチーズがどんっ!と載っています。(バゲットの間には入りきらなくて、本当に「載って」いるのです。笑。)決めてはチーズの上にぱらりとかけた万能ネギの小口切りと、碾きたてのブラックペッパー。バゲット自体もかなりおいしくて、野菜もたっぷりで、大満足のお昼でした。ちょっと欲を言うなら、ハムとブリーをもう少し減らしてもらっても良いのだけれど(どちらも塩が強いので、たくさん食べるとしょっぱくなりすぎてしまいます)、そこはそれ、アメリカなので量が多いのはしょうがないのかも。
油もの大好きのアメリカ人たるパトリックは、パニーニをオーダーしました。恐るべきその名もクラーク・ストリート・メス(Clark Street Mess)。
名前からしてどんな油っぽい、健康に悪そうなものが出てくるかと思いきや、出てきたパニーニは意外とあっさり。野菜が全く入っていなくて、ハムにコーンビーフにチーズ、というあたりはやっぱりアメリカなのですが、そこらのレストランで出てくる、かじると油がじゅっと染み出してくるようなパニーニに比べるとかなり許容範囲内でした。グリルしたパンはかりかりで、とろけたチーズとの相性は抜群。マヨネーズが小さなカップに入って出てくるので、使いたくない人は使わなくても良い、というのも嬉しいところ。(パトリックはちゃっかり使ってましたが...だから太るのに!)
このスウィート・オケイジョンは、おとなりのウィスコンシン州に本拠地のあるチョコレートショップ・アイスクリームという会社のアイスクリームを売っていて、夏になると朝から晩まで(ってこともないですが)家族連れや、子供なんかいないけどアイスクリームは大好き、というオトナコドモたちで大繁盛です。(アメリカでは大の男がアイスクリームをなめながら道を歩いていても平気です。マッチョなお国柄かと思いきや、意外とかわいいところもあるようで。)日本ではバスキンロビンスの31アイスクリームや、スーパーで買えるものになるとハーゲンダッツが有名ですが、私はこのチョコレートショップ・アイスクリームのほうがずっと好きです。変な着色料を使っていないところも好感が持てるし、なんといってもクリーミーさが全然違います。アンダーソンヴィルに行く機会があれば、ぜひここのサンドウィッチかアイスクリームを試してみてください。(アイスクリームは、味見OK。"Can I try this one?"と言って試したいのを指差すと、スプーンに取って渡してくれます。)
--------------------------------
Sweet Occasions
5306 N. Clark Street, Chicago, IL
773.275.5190
| Sun | Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | Sat |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
| 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
| 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
| 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |